FC東京に加入した元U―23日本代表で昨夏のパリ五輪に出場したFW佐藤恵允(けいん、23)が29日、キャンプ地の沖縄からオンラインで取材に応じた。
ドイツ1部ブレーメンから完全移籍で加入したアタッカーは「ちょうどウィンターブレークのところでFC東京さんからお話をいただいた。自分のキャリアにおいて(残留か移籍)どっちの方がいい選択かというのを考えた上で、東京に来ることを決めた。地元でもある、素晴らしいクラブで、何としてもJ1優勝の目標を達成したいという強い気持ちが出てきた」と意気込みを語った。
佐藤は東京・世田谷区生まれで、明大からJリーグを経ずにドイツへ渡り、ブレーメンU―23でプレーした。チームには日本代表DF長友佑都ら明大出身者が多く在籍し「温かく迎え入れてくれて入りやすい。長友さんは経験のある方なので、いろいろなことを吸収したい」とチームメートとしての共演を心待ちにした。約1年半でのドイツ生活を「厳しい環境でやってきて、苦しい時期が多かった」と振り返る。その上で「自分より身長の高い選手、フィジカルの強い選手がざらにいる環境で、もまれてきた。競争していく中で、考え方も成長していると思うので、そこはチームに良いものを還元できるように。苦しさ(の経験)を糧にしてFC東京で躍動したい」と抱負を語った。
昨年はパリ五輪に出場し「対戦した中で、今世界の強豪クラブでプレーしている選手が多くいる。そういう選手とできたことが自分の中で一つの物差しになった。どれくらいの基準でやっていけば、たどり着けるのかというのも肌で感じられた」と得たものは大きいという。
新天地での背番号は大学2年時に背負った「16」に決まった。得意なポジションについては「今は右サイド」としながら「どっちもできる」と自信を示した。「攻撃の選手なので、ゴール数で2桁取りたい。(番号と同じ)16得点取りたい。アシストでも2桁を残して、しっかり結果を出すことがチームの優勝につながる」と力を込めた。