◆フィギュアスケート▽国民スポーツ大会冬季大会 第3日(29日、ヘルスピア倉敷)
成年女子ショートプログラム(SP)が行われ、世界選手権(3月、米ボストン)代表の坂本花織(兵庫)が、80・41点で首位発進。国際スケート連盟(ISU)非公認ながら今季世界最高となる自己ベストをマークし「正直、かなり驚いてて。予想を遙かに上回ったので、未だに驚きが隠せないです」と、目を丸くした。
赤い衣装で登場した坂本は、冒頭のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)を鮮やかに成功。続く3回転ルッツも決め、後半の3回転フリップ―トウループの連続ジャンプまで完璧に降りた。「ゾーンに入った時は、曲がゆっくりに聞こえる時がある。今日は、それがあった」と坂本。曲よりも自身の動きが速かったと振り返りつつ「集中できている証拠かな、というのもあったので。それが今日、よかった要因かな」とうなずいた。
昨年12月の全日本選手権では、史上9人目となる4連覇を達成。3月の世界選手権でも、同じく4連覇に挑む。26年ミラノ・コルティナ五輪前年の新年一発目に好演技。「このスタートは、幸先がよくなるんじゃないかな、と思います」と十分な手応えを得た。30日に迎えるフリーに向けて「今日SPでこの点数を出していただけたので。しっかりと生かさないともったいない。明日のフリーもしっかりと集中してやりきれたら」と、表情を引き締めた。