巨人・戸郷翔征投手(24)が29日、地元・宮崎での合同自主トレで大分出身の甲斐拓也と23年WBC以来の「九州男児バッテリー」を結成した。4度の日本一を経験している男との再タッグ。「心強いですね。もちろんすごく投げやすかった。どんな配球をされるのか楽しみですし、早く試合で投げてみたい。引き出しも増えるので楽しみ」と「甲斐の考え」を貪欲に聞く意欲を示した。
ブルペンでの再結成は偶然だった。立った甲斐に13球を投じ、直球の軌道を細かく確認する場面もあった。甲斐は「キレイに伸びのある球を投げていたので、めちゃくちゃ座りたくなりました」と振り返り、右腕は「そんな話もうれしい」と柔和な笑みを浮かべた。
これまで、自身の1年目から炭谷(現西武)や大城卓、岸田らの配球や考えも引き出しにしてきたが、新たに加わった甲斐の考えを聞くことで、さらに視野が広がる可能性はある。右腕は「パ・リーグの配球は僕から見ていても違う。セ・リーグは変化球の方が比重が大きいので、真っすぐが多くなることへの楽しみがあります」と説明した。
28日には田中将からこれまでの経験などを聞いており、投手、捕手の新戦力と会話を重ねているエース。2年連続開幕投手を狙う中できっちりと調整も進めており、キャンプでの本格的なブルペン投球も「初日から入れたら入りたい」。プロ7年目。キャンプインを目前に控え、充実の時を刻んでいる。(田中 哲)