◆フィギュアスケート▽国民スポーツ大会冬季大会 第4日(29日、ヘルスピア倉敷)
成年女子ショートプログラム(SP)で、世界選手権(3月、米ボストン)代表の坂本花織(24)=兵庫=が80・41点。国際スケート連盟(ISU)非公認ながら、自己ベスト(80・32点)を上回り今季世界最高をマークした。4連覇がかかる世界選手権に向け、30日のフリーで弾みをつける。成年男子は、SP1位の佐藤駿(20)=埼玉=が合計276・07点で優勝。今大会限りで引退する37歳の織田信成(大阪)は同206・45点で4位だった。
世界女王・坂本が、新年の好スタートを切った。SP80・41点は、ISU非公認ながら自己ベスト。今季世界最高も上回り「予想をはるかに上回った。驚きが隠せない」と目を丸くした。冒頭のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)から、3本のジャンプ全てを成功。首位発進し「ゾーンに入った時、曲がゆっくりに聞こえる時がある。今日はそれがあった」と自画自賛した。
昨年12月の全日本選手権(大阪)で史上9人目の4連覇。年末年始は祖母宅を訪れるなど、つかの間の休息を経て26年ミラノ・コルティナ五輪前年を迎えた。3月には五輪の枠取りがかかる世界選手権を控える中、今年最初の演技を終え「このスタートは、幸先がよくなるんじゃないかな」。フリーは30日。坂本は「SPの点数を生かさないともったいない。フリーも集中して、全部やりきれたら」とさらなる加速を誓った。(大谷 翔太)