金沢星稜大(石川県金沢市)からJ3アスルクラロ沼津(静岡県沼津市)に今季入団したMF井出龍志(22)が、開幕スタメンを目指して汗を流している。ルーキーは大学での生活を振り返り、「サッカーに打ち込んだ4年間でした」と笑った。
アスルクラロ沼津U18の一期生。高3時に日本クラブユース選手権に初出場したものの、トップ昇格はできなかった。それでも「4年後には必ず沼津に」と思いをさらに強くして、大学でボールを蹴り続けた。
「入学した頃は、朝起きるのがつらかったです」という。練習は午前6時から。グラウンドの照明が使えるのが午前4時半で、それから全体練習開始まで自主トレするために、毎日3時半に起きていた。「夜は午後9時には寝ていました」。
チームは3年時に北信越リーグ2部に降格。4年時に主将を任された際に「走ること」と「戦うこと」をテーマに決めた。そして練習を重ね、リーグ戦7戦全勝、プレーオフ3戦全勝と圧倒的な強さで1部復帰を決めた。冬には、金沢星稜大からは3人目となるJリーガーになった。「充実した学生生活でした」と目を細めた。
利き足の左から放つキックと走力が武器。本職はボランチだが、現在は左サイドバックの練習もしている。沼津の開幕戦は2月16日。コンディションを上げ、テクニックを磨いて準備する。(里見 祐司)
金沢星稜大・小松崎保監督「入学したときから『沼津に戻る』と言っていました。そして4年間、毎朝4時半からシュート練習をしていました。有言実行で格好いいです。沼津の戦力に、必ずなると思います。期待しています」