東日本のジム会長などで構成される東日本ボクシング協会は30日、都内で理事会を開催。3月31日で3年間の任期を終える元WBA世界スーパーフライ級王者・セレス小林こと小林昭司会長(セレススポーツジム会長)が、「選ばれれば頑張ります」と2期目続投に意欲を見せた。
小林会長は1期目の3年間を振り返り、日本タイトル戦、最強挑戦者決定戦の試合1か月と2週間前に実施する2度の予備計量導入、協会でのジムの名義管理の仕組み作り、ジュニア世代の育成などの成果を挙げた。一方で、就任時にマニフェストとして掲げた4回戦選手の育成については「それは正直50点未満ですね。ボクシング人口増えなかった。まだまだできた」と話した。
2期目で重点的に取り組みたいと考えているのが、ボクシング界の底辺拡大だ。「プロボクサーが少なくなっている現状がある。どうやったら人気が上がるのか。SNSの普及が必要不可欠となるし、もっと活用していかなければ。プロテストを受ける人の数は増えているが、プロで試合する人は少なくなっている。試合に対する魅力も上がるようにできれば」
ジュニア世代の充実には、手応えも感じている。今月12日には「第1回井上尚弥杯 ジュニア・チャンピオンズリーグ国際親善大会」が開催された。ジュニア世代の選手数も増加しており、今後は同世代の大会規模も拡大していく意向だ。「子供たちが増えてくれたのは井上尚弥君のおかげがある。同じ時代で尚弥君の試合を見ているのは大きい。これを続けていくためにも、常に世界王者がいる状況が続くことが望ましい。その環境を整えられるようになるのが協会としてはベスト」と話した。
会長続投への意欲を見せる一方で、「セレスボクシングスポーツジム会長」としては葛藤も抱えている。「会長だけど、トレーナーなので。ミットもばんばん持つんです。(続投すれば)そういう時間も減るし、ミットを多く持ってあげられるのかなあ。今はコーチにお願いして、グループLINEで指示や課題も全部送って、選手のスパーリングの映像も送ってもらって、ここが良かったねとか全部返事したり。みんな、文句も言わず頑張ってくれて、助かります」。多忙な会長の活動を理解してくれるジムのスタッフ、選手たちに感謝の言葉を述べた。