卓球Tリーグの岡山リベッツは30日、海外のオンラインカジノを利用し賭博容疑で書類送検された五輪メダリストの丹羽孝希(ファースト)について、同選手との契約を解除したことを発表した。この日、チームの羽場誠代表取締役と白神宏佑監督が岡山市内で会見。「深くお詫びを申し上げます」と頭を下げるとともに「正直申しますと、沈痛の思いでございます」と、胸中を語った。
チームが状況を把握したのは29日午後。白神監督のもとに、丹羽が書類送検されたことへの取材問い合わせがあったという。羽場代表は「その後、丹羽選手本人に確認をし、事実であると確認された」と説明。この日、オンラインなどでチーム役員と協議し、丹羽ならびに関係者の処分について議論。丹羽は双方合意のもと契約解除に至り、羽場代表は無期限での100%減俸、白神監督も年内の30%減俸処分が決まったとした。羽場代表はこれまでも、無報酬だったという。
当初、羽場代表の頭には「謹慎」処分があったとしつつ、丹羽のプロ選手という立場を熟慮。「違法と知らずとは言え、プロスポーツ選手が、そして岡山リベッツのキャプテンである丹羽選手がこのような行為を行ったことは、軽く受け止める訳にはいかない。正直申し上げますと、沈痛の思いであります」と述べた。Tリーグからの処分は発表されていないが、チームとしては断固とした姿勢をとる。仮に不起訴となっても、羽場代表は再契約について「ありません。それであれば、謹慎にしていたと思います」と毅然と話した。
丹羽は本来、24年4月から来年3月までの契約。チームの戦力としても、大きな痛手となる。それでもチームは親心をのぞかせ「丹羽選手が今後、卓球ができるかどうか分からないけど、そういったところの力添えも、我々としてもしていけたら」と語った。