◆第30回シルクロードS・G3(2月2日、京都競馬場・芝1200メートル)
第30回シルクロードS・G3(同、京都)の出走馬が30日、確定した。
シルクロードSに出走するカピリナを担当する田島厩舎の実川喬史(たかし)調教助手は、重賞ウィナーのレイハリアも担当した腕利きだ。姉妹重賞Vがかかる一戦で、3歳上の半姉とは果たせなかった儀式を今度こそ実現する。
レイハリアは21年に未勝利、1勝クラス、葵S、キーンランドCと怒とうの4連勝で重賞を制覇。最高の瞬間を味わった一方、悔しい思いも経験した。「当時はコロナ禍で口取りができなくて。優勝レイをかけてあげることができなかったんです。その時の思いはすごく心に残っていて、妹にはぜひ、かけてあげたいです」と実川助手は言葉に力を込めた。
この姉妹は前脚のさばき方が似ているという。「性格は姉はすごく穏やかな馬で、乗り手に従順でした。(カピリナも)牝馬なのでメンタルには特に気をつけています。気持ちが折れたら走れなくなってしまいますし、これからも気分良く走れるようにやっていきたいと思っています」と実川助手は姉で得た経験を生かしながら、妹を重賞の舞台まで導いた。
2勝クラスから1200メートルを連勝して挑む今回の舞台へ、29日の最終追い切りは美浦・坂路を単走馬なりで56秒4。長距離輸送を控えていることもあり微調整だったが、「戸崎さんに2週続けて乗ってもらっていますし、順調にきていると思います。昇級戦でいきなり重賞になりますが、54キロだし一発に期待したいです」。レース後のウィナーズサークルで、愛馬に優勝レイをかける最高の瞬間を心待ちにしている。(西山 智昭)