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カーリングのコンサドーレ スキップ・阿部晋也がミラノ・コルティナ五輪代表引き寄せる…日本選手権2日開幕

スポーツ報知 2025年2月1日 6時16分

 26年ミラノ・コルティナ五輪の選考を兼ねたカーリング日本選手権が2日、横浜BUNTAIで開幕する。昨年王者のコンサドーレは、連覇で同五輪の日本代表候補に内定する。チームの精神的支柱でもあるベテランのスキップ・阿部晋也(45)が豊富な経験を武器に5度目の頂点に導く。

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 五輪への道を自らの手で切り開く。代表争いでは優位な立場ではあるが、昨年準優勝のSC軽井沢や成長著しいロコ・ソラーレなどもラストチャンスに燃えており、激しい戦いが予想される今大会。18年のコンサドーレ創設時からチームを支えてきた阿部は「仕上がりは非常にいい状態。この勢いで初日を迎えたい」と決意を述べた。

 22年北京五輪でも日本代表候補に内定していたが、最終予選で出場枠を獲得できなかった。その後、選手5人中3人が退団し、中心選手である清水とともに再出発。22年にいずれも22歳の大内、敦賀がトライアウトで加入すると、昨年の日本選手権後に24歳の佐藤が加入。息子のような年代の選手が次々にチームメートとなったが、「愉快なおっさんだと思ってるんじゃないですか。あいつらはそんな気をつかってないですよ」と、年齢差を感じさせずにチームワークを高めてきた。

 1月に45歳の誕生日を迎えたが、実力が衰えることはない。むしろ、「技術的にはまだうまくなれる。勝機を見つけるとか、今危ないとか、そういうところを感じる感覚はどんどん良くなっている」。他競技のベテラン選手の活躍もモチベーションになっており、「葛西さんはすごいなと思う。W杯メンバーに入ったんですよね。別次元すぎます。葛西さんが辞めるまで続けるのは難しいですけどね」。52歳の今でも国内トップレベルで飛び続けるスキージャンプ界のレジェンドからも刺激を受けながら、さらなる高みを目指してきた。

 小学校1年生でカーリングを始めてから、夢見てきた五輪。06年トリノ、10年バンクーバー五輪ではコーチとして帯同したが、選手としてはまだ大舞台に届いていない。「オリンピックを真剣に目指している。先に監督で行って、(後から)選手で行くのは初なんじゃないですかね」。五輪に初帯同し「縁を感じる」というイタリア行きを目指して、まずは国内の代表争いに終止符を打つ。

(島山 知房)

 ◆阿部 晋也(あべ・しんや)1980年1月6日、常呂町(現北見市)生まれ。45歳。6歳からカーリングを始める。網走南ケ丘高から法大に進み、中退して英ロンドンへ留学。96年にアイスマンのメンバーとして日本選手権初優勝。04~11年にチーム青森の監督を務め、トリノ、バンクーバー五輪に導いた。コンサドーレでは19~21年の日本選手権で3連覇。20年に潰瘍性大腸炎の手術を受けている。

  男子は、コンサドーレが3つの条件を満たしている。25年日本選手権で優勝すれば自動的に同年世界選手権への出場も決まるため、全条件を満たして代表候補に内定。他チームが優勝すれば、コンサドーレとの代表決定戦が行われる。

 女子は、昨年優勝のSC軽井沢が一歩リード。日本選手権連覇かつ世界ランキング最上位のロコ・ソラーレが4位以下であれば代表候補に内定する。昨年2次予選敗退のロコ・ソラーレが3位以上、または2チーム以外が優勝した場合は、最大3チームによる代表決定戦が行われる。

 なお、日本としての五輪出場枠は、24、25年の世界選手権で獲得したポイントで決まる。同選手権での獲得を逃した場合は、最終予選に出場する。

  〇…NHKは大会初日2月2日の女子1次リーグの北海道銀行対ロコ・ソラーレの一戦を道内向けに総合テレビで午後4時から生中継する。期間中は男女1次リーグから決勝までNHKBSで随時放送する。

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