J1清水エスパルスとJ2ジュビロ磐田は1日、鹿児島・白波スタジアムで練習試合(45分×4本)を行う。清水は31日、鹿児島市内で調整。キャンプ入り後、故障で出遅れていたFW北川航也(28)は居残りでシュート練習し万全をアピールした。永遠のライバルをたたく一撃を放り込み、開幕ダッシュにつなげる構えだ。両チームは1日、キャンプを打ち上げる。
いよいよ真打ちが登場する。昨季、J2でチーム最多12得点を挙げた清水・北川は鹿児島入り後、故障で別メニュー調整していたが中盤から合流。今キャンプでの自身初実戦は、最も気持ちを熱くさせてくれるダービーとなった。育成出身のエースは「この世界にいる以上勝敗にはこだわらないといけない。それが磐田相手なら、なおさら勝たないといけない」と表情を引き締めた。
チームはこの日、セットプレーを中心に調整した。故障について不安はなく「けっこう走ってきたし、あとはゲーム勘だけ。やっていく中で補えるし、やれる自信はある」と言い切った。全体練習終了後は人形で狭いエリアをつくり、DFをかいくぐる想定をしながら約20分、シュートを打ち込んだ。「ペナルティーエリア内に速いボールが入ってきた時に、しっかり止めることができればゴールに結びつく」と、独自の調整法で万全の準備を整えた。
磐田戦は左MFにカピシャーバ、右MFに中原の新戦力コンビが配置されることが濃厚。「カピは1人でいけるし、輝は(左利きだが)右も使えるからクロスが上がってくる。お互いに生かし、生かされながらやれれば」と融合の青写真は描けている。昨季のキャンプ打ち上げ日のダービーは、主力組同士の対戦で1―0。開幕6戦で5勝1敗と波に乗るきっかけとなった。頼れるエースは「勝ってシーズンに入るイメージはある」と力強く宣言した。(武藤 瑞基)
〇…磐田は新人MF角昂志郎(22)が筑波大の先輩に当たる清水DF山原怜音(25)に挑戦状だ。今季主戦場としている右サイドで出場すればマッチアップが待つ。「怜音君に負けないように。抜ける自信はある」と得意のドリブルで挑む構えを示した。今合宿ではボールを保持する新たなスタイルに挑戦している。「個人としてもチームとしてもいい形で終われれば」と総仕上げの一戦を見据えた。