巨人の阿部慎之助監督(45)が就任2年目の宮崎キャンプ初日に熱い訓示を行った。木の花ドームでの練習前の円陣。「今年は絶対日本一になって大喜びするぞ! みんな絶対大丈夫だから。やってやろうじゃないの。俺が力んでもしょうがない。選手がテンション上げて1年間頑張ってください」と力強い言葉で鼓舞して一致団結した。
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全体練習が打ち上がっていたことにしばらく、気づかなかった。木の花ドームでフリー打撃終了後の午後2時30分頃。大半の選手が再び、マシンに向かった。阿部監督が若手に「質より量」を求める今キャンプ。初日から丸、大城卓、吉川ら主力も各所でバットを振り込んでいた。最後まで居残った佐々木と山瀬がトレーニングを終えたのは、午後4時過ぎだった。
新しい光景もあった。投手陣が引き揚げたブルペンのバッターボックスを活用し、若手野手が素振りを繰り返していた。二岡ヘッド、亀井打撃コーチが相談し、今キャンプから導入されたメニュー。球団2位タイ通算7本のサヨナラ弾をマークした現役時代に素振りを大切にしていた亀井コーチは「地味でしんどい練習ですけど、これを黙々とできるのは得点圏の集中力にもつながるんじゃないかな」と意図を明かした。
調整が一任されるS班が2年ぶりに復活。阿部監督は「僕もやらせていただいたことがあるけど、そこには大きな責任感はある。信頼して、やってくれると思います」。坂本も、全体メニュー後に200スイング超の正面ティー打撃。「普通でしょ」としつつも、初日から若手に引けを取らない練習量をこなした。若手からベテランまで、熱気にあふれた初日だった。(野手担当・内田 拓希)