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三点倒立しながら質疑応答 “エンタメ界の大谷翔平”発掘オーディションで17歳の雑賀天成さんがグランプリ

スポーツ報知 2025年2月2日 5時0分

 トライストーン・エンタテイメント、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)、東宝、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)による俳優オーディション「TREASURE HUNTING」の最終審査が1日、大阪市のUSJのパーク内で行われ、神奈川県の高校2年生、雑賀天成(さいが・てんせい)さん(17)が応募総数8216人の中からグランプリに輝いた。世界で活躍できる人材を発掘するオーディション。雑賀さんは「みんなを楽しく、面白くさせられる俳優になりたい」と意気込んだ。

 エンターテインメント界をリードする4社が総力を結集した“宝探し”オーディション。ポテンシャルに満ちた原石が見つかった。

 オーディション発起人のトライストーン・山本又一朗会長(77)から名前を呼ばれた雑賀さんは、ぼう然とした表情。「めちゃくちゃビックリです。グランプリを取れると1ミリも思ってなくて…」。特別審査員を務めたトライストーン・小栗旬社長(42)からトロフィーを手渡され「みんなを楽しく、面白くさせられる俳優になりたい」と語った。

 世界を“ひっくり返す”片りんを見せた。母から勧められ応募したオーディション。「1次審査では一度落ちて、敗者復活で残ることができた」と逆境からはい上がってきた。

 自己PRでは他の出場者が歌やダンスなど非凡な特技を見せるなかで、雑賀さんは「三点倒立をしながら審査員の方たちの質問に答えます!」。約2分30秒ほど逆立ちになったまま、淡々と受け答え。最後には「おばあちゃんが小栗さんのファンなので、握手してください」とマイペースにリクエストし笑わせた。演技審査では、ワイヤレスマイクが入らないハプニングがあったが動じずに仕切り直し、堂々と高校球児を熱演。強心臓ぶりを発揮した。

 山本会長が「日本が国際化していくために、エンターテインメント産業がいかに大事かということを仲間内で話してきたが、今や日本のプロダクトが追いついてきている。時代にピッタリのオーディションができた」と手応えを語るように“エンタメ界の大谷翔平”のような存在を生み出すことが同オーディションのテーマ。東宝の臼井央・映画企画部長も「せっかくなら、日本だけじゃなくて世界をビックリさせる映画を一緒に作りましょう」と期待した。

 父が中国人、母が日本人の2か国のルーツを持つ雑賀さんは「これから俳優の道に進むなかでも中国語を勉強して、世界へ向けて幅を広げていきたい」とグローバルな活躍にも意欲。「天成」という名前は、「天才になってほしい」「成功してほしい」という思いが込められているという。USJの掲げる精神「NO LIMIT!」のように、限界を超えて世界に羽ばたくことを誓った。(宮路 美穂)

 ◆雑賀 天成(さいが・てんせい)2007年8月12日、神奈川県出身。17歳。幼少期に3~4年ほど中国で暮らした経験も。特技は小学1年から高校1年まで続けたサッカーで、ポジションはDF。自らの性格は「はっちゃけるようなキャラクター。作品を見て笑うのが好き」といい、憧れの俳優は賀来賢人。身長177センチ。

 ◆「TREASURE HUNTING~あなたの才能を探す冒険に出かけよう~」 昨年8月に開催が告知された4社合同の大規模オーディション。USJのパーク内でも「俳優共演ブース」「俳優体験ブース」などが設置され周知された。応募総数は8216人。グランプリは賞金100万円、トライストーン専属契約、東宝の作品出演、USJのテレビCM出演、ドラマ出演、レッスンなどの育成サポートが約束される。

 〇…準グランプリは東京都出身の中学2年生・中本羽美(うみ)さん(13)が受賞した。劇団四季のミュージカル「ライオン・キング」のシンバの幼なじみの子ども時代、ヤング・ナラとして100回以上ステージに出演。歌唱も演技も非凡なセンスで圧倒した。「すごく幸せです。いろんなことを要求されても応えられる、引き出しの多い俳優になっていきたい」と意気込んだ。準グランプリにはソニー・ミュージックの育成契約、ミュージックビデオ出演などの権利が与えられる。

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