オリックス・宮城大弥投手(23)が1日、「自己最重量ボディー」に好感触を示した。新背番号18で迎えた宮崎春季キャンプ初日、ブルペンで中腰の捕手に変化球を交えて30球。「まだバラつきはあるけど、順調に来ているかな」と、上々の滑り出しを見せた。
昨季は5月8日の楽天戦(秋田)で左大胸筋を痛め、1か月半の戦線離脱。復帰後は、キャンプ時の86~87キロから体重を増やし、88~89キロをキープしながら好投を続けた。規定投球回にこそ届かなかったが、最終的に7勝9敗で防御率1・91をマーク。「けがして、おいしいご飯をエグいくらい食っちゃった」と冗談を飛ばしたが、「この体重でも動けるんだ、と証明できた」と増量の成果に手応えを示した。
「今シーズンは、その体重でやってみようかな」。昨季の経験を踏まえ、この日はさらに重くなった90キロの体でキャンプ初日を迎えた。岸田監督は「意識的に今は(体重を)上げて、キャンプ終わりにはベストに持っていくというプランがあの子にある」と説明。宮城は「ケガに耐えられる体だったり、そういう土台をつくりたい」と、完全体へと仕上げる覚悟を示した。
オフシーズンは、自身の前に18番を背負ったドジャース・山本と会食。尊敬する右腕とエースナンバー“継承式”を行い、決意を新たにした。「(最優秀)防御率を取りたい。ケガなくローテーションを守れたら」。現役時代、自身も18番をつけた岸田監督も「宮城は番号に関係なくエース。自覚を持って、思う存分に暴れてほしい」と信頼を寄せる。「本当にただ勝ちたい」と宮城。まずは自身初の開幕戦勝利をつかみ、絶対的エースへの階段を駆け上がる。(南部 俊太)
〇…オリックス・山崎が9年目で初めて、キャンプ初日にブルペン入りした。クイックなどを交え、力強い直球を主体に50球。「最後の10球は力を入れて投げました。いい感じだったと思います」と充実感を漂わせた。3連覇を成し遂げた一昨年の胴上げ投手が一転、昨季は7試合でセーブ、ホールドともにゼロ。上半身の不調も完全に解消された160キロ右腕は「早め、早めに(状態を)つくっていかないと」とアピールに懸命の様子だった。