◇別府大分毎日マラソン (2日、大分市高崎山うみたまご前スタート、別府市亀川漁港前折り返し、大分市ジェイリーススタジアムゴール=42・195キロ)
9月の東京世界陸上男子マラソン日本代表選考を兼ねて正午にスタートする。日本学生記録(2時間6分18秒)を持つ国学院大の平林清澄(4年)は日本人トップを取り、世界陸上日本代表を目指す。
平林は昨年2月の大阪マラソンで初マラソン日本最高&日本学生新記録の2時間6分18秒の好記録で優勝。9月の東京世界陸上の男子マラソン参加標準記録2時間6分30秒(有効期間23年11月~25年5月)を突破し、日本代表の有力な候補に名乗りを上げた。選考基準のひとつのジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズのシリーズ4(23年4月~25年3月)のポイントランク1位で日本代表を狙っている。ポイントランクは、ポイントが高い2大会の合計で決まるが、その対象になるには少なくとも3大会に出場し、完走する必要がある。平林は昨年8月の北海道マラソンに練習を兼ねて出場(2時間41分19秒)。今回の別府大分毎日マラソンは事実上、2度目の“勝負マラソン”となる。
「初マラソンは『やってみようぜ』という思いしかありませんでしたが、今回は『世界陸上日本代表を取る』という強い思いがあります。(ポイントを稼ぐために)日本人トップを取らなければならない。ただ、それを含めて、初マラソンと同じく、ワクワクした気持ちです」と平林は2度目のマラソンに意欲的に語っている。
レース前日の1日は後輩の高山豪起(3年)とともに、ゴール地点のジェイリーススタジアムで最終調整を行った。第101回箱根駅伝2区(23・1キロ)を1時間6分38秒で区間8位の成績を残してから、ちょうど1か月で迎える42・195キロ。「箱根駅伝前より確実に調子は上がっています」と前田康弘監督(46)は期待を込めて話した。
大分市の気象条件は気温10度、北の風3メートルでまずまずの好条件。ペースメーカーが1キロ3分ペースで30キロまでレースを先導する。そのままのペースでゴールすると2時間6分35秒。終盤の勝負ところでペースアップできれば、平林自身が持つ日本学生記録の更新も見えてくる。
今大会には2時間6分45秒の自己ベスト記録を持つ高久龍(31)=ヤクルト=、地元の大分市出身で2時間6分57秒の自己ベスト記録を持つ大塚祥平(30)=九電工=らが招待選手として名を連ねる。
第101回箱根駅伝で2年連続8度目の優勝を果たした青学大勢では5区区間新記録の若林宏樹(4年)、7区9位の白石光星(4年)が出場する。大学卒業を機に競技の第一線から退き、日本生命に入社する若林は今大会がラストレースとなる。