さすが、パワーはメジャー級だ。キャベッジの屋外初フリー。室内で見た時より、ゆったりと間合いを取るようになり「狙った獲物は逃さない!」という感じで体もキレる。最短で出るバットはより加速し、強く捉えられていた。バックスクリーンに右翼席上段。破壊力は申し分ない。
構えた姿、フォームから2016年にいたギャレットを思い出した。123試合で24発の長距離砲で、とにかくイイ人。芯に当たった時はすごかった。慣れれば30、40発と打ちそうだったが、一塁の守備には不安があり…。それは置いといて、キャベッジにも同じ期待感を抱いた。課題はやはり、変化球への対応だろう。センター中心に低く鋭い打球を飛ばしており、タイミングの取り方は、特に意識しているようだった。
この時期、私の場合はとにかく振った。回数をこなしてスピードに慣れ、実戦に向かう。ボールが自然と見えるようになり、変化球にも対応しやすくなった。開幕するまで、相手投手は手の内を見せてこないだろう。本番仕様の配球に苦労するのが新助っ人の最初の壁であり、こればかりは練習できない。ならば、フォームを固め、振るのみ。ただ、今年は外国人枠があふれているので、オープン戦である程度の兆しは見せてほしい。(スポーツ報知評論家・高橋 由伸)