ラグビー日本代表SHの斎藤直人(トゥールーズ)が2日、横浜市内で「JAL SPECIAL RUGBY LESSON」に参加。中学生約40人にラグビーを教え「純粋に、一緒に楽しんじゃいました。今回はJALさんに声をかけていただき、初めてのことだったけど経験してきたことを伝えられたらと思っていた」と、充実の表情を浮かべた。
フランス1部のトゥールーズに今季移籍した斎藤は、つかの間の休息で約1週間の一時帰国。ラグビー少年少女らに、自身の技術や経験を熱心に伝えた。SHでプレーする生徒には「投げる瞬間に、フッと呼吸を吐いて投げるといい球を投げられる」と指導。別の生徒には「ボールを持ってない時の動き、スペースの使い方が大事」など、約2時間、身振り手振りで汗を流した。
23年W杯代表、そして欧州のトップクラブでプレーする27歳。元日本代表・大西将太郎氏とのトークセッションでは、中学生たちに向けて金言も授けた。回転をかけたパスを投げるための要素を問われ、ボールを持つ感覚を習得する重要性を強調。「大学では寮でも部屋でも、トイレに行くときもボールを持っていた」と自身の経験を伝授。パスが浮いてしまうという生徒には「投げる前に、一番強い球を投げやすい態勢を取る。そして頭が上がると球も浮いてしまうので、頭の高さを一定にする意識をしたらいい」など、具体的な助言を次々におくった。
初出場だった前回W杯も回顧。第2戦のイングランド戦(12●34)を「やってやろう、と自分への期待が大きかった分、何も出来なかった無力感があり、落ち込んだ」と振り返った。日本は2勝2敗で一次リーグ敗退。帰国後も決勝トーナメントを見ていたという斎藤は「23年までは、出ることを目標にやってきて、次はあの舞台で結果を残したいと強く思ったので、今回のこの(移籍)決断をした」と、余す事無く自身の経験を伝えた。27年W杯に向けては「日本代表として、結果を残したい。そのためにより高いレベルに身を置いて、成長し続けたい」と、堂々と意気込み。大西氏も思わず「JALの(バナーの)前でこうしてしゃべっていると、大谷翔平選手に見えてきますね」とうなり、会場を盛り上げていた。