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「変化」を遂げてかなえる夢がある…昨年長男出産、重量挙げ三宅宏実さんが描く指導者の道

スポーツ報知 2025年2月3日 16時0分

◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 「変化」を遂げて夢をかなえる人がいる。21年東京五輪を花道にバーベルを置いた三宅宏実さん(39)は、昨年1月に長男を出産した。現役時代、「いつかは結婚して子供が欲しい」と描いていた未来を現実にした。1歳のお祝いを兼ねて連絡すると「子育てしていると自分の優先順位が一番、最後になる。時間の使い方は難しいけど、現場に復帰した時、どんな目線で指導できるか楽しみ。心に余裕を持ち、大目に見てできるかな」と穏やかに語った。

 三宅さんを初めて取材したのは銅メダルに輝いた16年リオ五輪。満身創痍(そうい)だった試技後、バーベルへ感謝のハグをする姿に競技への深い愛情を感じた。現在は選手育成の傍ら日本協会常務理事も務める。「自分に何ができるか、学び続けたい」。指導者としての夢は3年後のロス五輪への代表輩出だという。

 選手から指導者へ。「変化」は宿命だ。私自身も「変化」に直面した。入社以来13年間務めた取材記者から紙面レイアウト担当になり、約1年になる。見出しの言葉を選び、見せ方を試行錯誤する日々。記者が熱を込めた記事に、どんな思いを掛け算してレイアウトし、読者に届けるか。スポーツの感動や様々な事象の高揚感を伝えるという志は変えずにいたい。

 デジタル化の今だから、三宅さんに「紙媒体の良さ」を尋ねてみた。「見て、読む深みがあるし、切り抜きを一生残せるし。新聞で紹介してもらえるから頑張れて、またいい紙面ができて。好循環ですよね。これからも文字で人を幸せにしてください」。そう遠くない未来、三宅宏実コーチの活躍を報じるという夢ができた。(レイアウト担当・細野 友司)

 ◆細野 友司(ほその・ゆうじ)2011年入社。サッカー担当を経て、五輪は16年のリオから夏冬4大会を取材。昨年3月から編成部。

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