宮崎キャンプに参加しているソフトバンク・リチャード内野手(25)が3日、王貞治球団会長(84)の激励に発奮して、フリー打撃で20発のサク越えを放った。ケージ入り直前に会長が歩み寄り、「見ているから」と一言。魔法の言葉に「本気で打ちました」と、バックスクリーン中段への推定130メートル弾を含む60スイングのアーチショーを繰り広げた。
4年連続ウエスタン・リーグ本塁打王の肩書きは、もはや勲章ではなく屈辱。今年こそ1軍定着へ、山川との合同自主トレでは涙を流しながら猛練習に耐えてきた。「今日も昨日と変わらず、いいスイングができたと思います。しゃべりたくないというか、出たくないというか、ひっそり」とロマン砲は言葉より結果で示す意気込みだ。王会長も「今年は待ったなしの年になる。うまくボールをとらえられている。あと試合でどう打つか」と覚醒を期待した。(島尾 浩一郎)