楽天のドラフト1位・宗山塁内野手(21)=明大=が3日、来年3月開催のWBC日本代表入りへ意欲を示した。視察に訪れた侍ジャパン・井端弘和監督(49)から課された遊撃の定位置奪取という“ノルマ”を達成し、日の丸を背負う。
久しぶりの再会で、思いはさらに強くなった。グラウンドに姿を現した井端監督に、宗山が駆け寄ってあいさつを交わした。「(代表は)目指しているところの一つでもあるし、いずれそこで中心になっていけるようにという思いはある」と決意をみせた宗山は、「1年後、期待しているという話はしてもらいました」と26年WBC日本代表入りへ思いを新たにした。昨年3月の強化試合で、大学生ながら侍ジャパンに選ばれたが右肩甲骨折のため試合出場はできず。次こそチームの力になる。
宗山の26年WBCの代表入りについて井端監督は、「自分が就任して、その可能性があると思ったので昨年呼んだ」と明言した。それを踏まえ、明確な“判断基準”も明かした。「当然(チームで)レギュラーで出てもらいたいし、ショートであれば守備だと思うので重点的に見たいと思う」。1年目から堅守をみせての定位置奪取を条件にした。
「大学も守備からチャンスをもらった。信頼してもらう大きなポイント」と宗山も守備には自信を持つ。塩川内野守備走塁コーチも「ボールとの距離感がすごく上手。さすがだなと思う」と、すでにプロレベルだと舌を巻いた。今後、実戦を通じて多くの打球を受けて慣れていき、さらに磨き上げていくつもりだ。「試合を重ねるごとに良さを出しながら、成長するところをアピールできたら」と力強く話した宗山。激しい競争を制して楽天のレギュラーをつかんだ先に、日本代表が待っている。(有吉 広紀)