女優の坂井真紀が、俳優・仲野太賀主演の2026年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」に出演することが4日、同局から発表された。豊臣兄弟の母・なか役を演じる。
同作は、仲野演じる豊臣秀長(豊臣秀吉の弟)の目線で、戦国時代をダイナミックに描く夢と希望の下克上サクセスストーリー。秀吉は池松壮亮が演じる。TBSドラマ「半沢直樹」や2020年度後期の連続テレビ小説「おちょやん」を手がけた八津弘幸氏が脚本を担当する。
坂井は夫を早くに亡くし、女手一つで二男二女を育てる、なか役。息子たちの異例の出世に喜びやとまどいを感じながらも温かく見守り、天下人となった秀吉が関白に就任すると「大政所」と称されるようになる。
同局を通じて「これまで錚々(そうそう)たる方々が演じており、その人物像も様々な印象を持たれている女性ですので、この作品でどのような『なか』を誕生させられるか、大きな喜びと共に身の引き締まる思いでいっぱいです」とコメントを発表。
「子供たちを温かく見守り、時に背中を押し、母親としての優しさと強さを持った女性と感じました。子を思う親の気持ちは普遍的なものであると思います。この時代を生きる母としての生き様をしっかり演じ、戦っていきたいと思います」と抱負を語った。
八津氏の作品への参加に「八津弘幸さんの手掛ける作品はどの作品も最初から最後までずっとワクワクして、引き込まれてしまいます。私もこれまで家族で楽しく拝見していたので、今回八津さんの作品に参加させていただけることが凄く嬉しいです。この『豊臣兄弟!』も同じように、観てくださる方々にワクワクしながら、そしてご家族でも楽しんでいただける作品にできるよう、精一杯頑張ります」と意欲。
大河のドラマ出演は2019年「いだてん~東京オリムピック噺~」以来2作目となるが「いつでも大河ドラマから声をかけていただけるような俳優でいたいと、俳優をはじめてからずっと思い続けてきました。大河ドラマへの出演は、夢であり目標であり特別なことです。楽しみにしてくださっているたくさんの方々のために全力で取り組みたいと思います」と意気込んだ。
また「仲野太賀さんの母親役はこの作品で三度目になります。一度目は遠くに旅に出てしまった息子を思う母の役で、撮影現場では一度もお会いすることなく、息子を思い続けました。二度目は、長男ばかりを可愛がり、次男であ太賀さんにとてもとても寂しい思いをさせてしまった親子関係でした」と主演の仲野との共演を振り返り、「万を期しての?大河ドラマでの母親役。やっと太賀さんとじっくり真正面から向き合い、愛情を注げる機会をいただけました。息子、娘たちを演じる皆さんと楽しい家族を作っていきたいです」と語った。
◆坂井 真紀(さかい・まき)1970年5月17日、東京都生まれ。54歳。92年にデビューし、数々のドラマ、映画、舞台で活躍。2009年、映画「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」で日本映画批評家大賞助演女優賞を受賞。近作にドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」「未来の私にブッかまされる!?」「ホットスポット」、映画「銀河鉄道の父」「カラオケ行こ!」「あの人が消えた」など。晩夏には映画『海辺へ行く道』が公開予定。