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高橋由伸氏が手を焼いたマー君の角度…魔改造「いい方向に向かっている」

スポーツ報知 2025年2月5日 5時35分

 巨人・田中将大投手(36)が4日、久保巡回投手コーチの発案で2個のボールを同時に投げる珍トレを行った。

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 菅野(智之、現オリオールズ)がV字回復したように、田中将もそうなると信じている。昔、何度か対戦したが、あの「角度」さえ戻れば十分に可能だ。まだ矯正段階だが、良い方向に向かっているのは間違いない。球に全盛期の威力が出てくるだろうし、制球力は健在。あとは実戦で力を入れた時に同じフォームで投げられるか。どう微調整できるかがポイントだろう。

 打者から感じる田中将は、高い位置から低めに軌道を描き、特に厄介なのはスプリットとスライダー。角度があるから落ち幅も大きく感じ、意識すると横に曲げてくる。外角を出し入れするコントロールも一級品。いつの間にか投手有利のカウントになっていた。本塁打は3本打ったはずだが、多彩な変化球の中からコース、球種を絞って臨んだ結果だった。彼とこのキャンプで少し話したが、自信を持って取り組んでいることに好感を持てた。

 いくら160キロの直球があっても、リリースからミートポイントまで地面と平行な軌道は打ちやすい。当たるポイントが多くなるからだ。菅野も数年苦労した理由は、そこにある。角度が付けば変化球の曲がりも変わり、田中将にも高性能な変化が戻ってくるだろう。現時点では、相当大きな戦力アップになると期待している。(スポーツ報知評論家・高橋 由伸)

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