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北野武監督「暴力映画における笑い」テーマに2部構成で約60分の配信作品は「実験的な映画」

スポーツ報知 2025年2月5日 18時25分

 映画監督の北野武が5日、都内でAmazon Original映画「Broken Rage」(Prime Videoで14日配信開始)の配信記念記者会見に浅野忠信、大森南朋らと出席した。

 「暴力映画における笑い」をテーマに警察とヤクザの間で板ばさみになった殺し屋が奮闘する物語。前半が骨太のアクション、後半が同じ設定でコミカルなセルフパロディーという2部構成になっている。北野監督は「実験的な映画。そんなにすごいとも言わないけど、お金を払って見ても損したとは思わないだろう。役者さんたちがうまくて、一生懸命にやってくれた」と語った。

 一般的な映画の半分程度の約60分の作品で北野監督が主人公の殺し屋・ねずみ、浅野、大森が刑事を演じる。お笑い芸人としての経験も盛り込み「映画は総合芸術だと思っている。それに関われるのは幸せなこと」と力を込めた。

 昨年のベネチア国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門(特別招待作品)に選出されるなど、海外からも注目されている。1997年の「HANA―BI」でベネチア金獅子賞(グランプリ)を受賞し、「世界のキタノ」として現地での知名度は抜群。司会者から現地での反響を聞かれると「恥ずかしい話だけど、会場の島に行くボートで頭をぶつけて記憶がない」と照れ笑い。スタッフから「好評でした」と聞き、安堵(あんど)したという。

 浅野はベネチアでの様子について「シリアスパートが始まって、今までの北野映画のテンションを感じていましたが、コメディーパターンでは、劇場の雰囲気が変わった。アットホームな空気になって、みんなが家族のように一緒に面白い映画を見ているような感じだった」と報告。大森は、お笑いのプロでもある北野監督の前でコメディーを演じることに「プレッシャーたるや、ハンパない緊張」と振り返った。

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