巨人・駒田徳広3軍監督(62)が5日、宮崎キャンプ第1クールを総括した。個の力を伸ばすため、個別練習の時間を一日に2度取り入れたことを明かし、各選手が特徴を生かして成長することを期待した。
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就任4年目のキャンプインにあたり、選手には「我々は巨人にとって1円の富も与えていない。経費を使っているだけだ。まだ育成選手で、本当の意味ではNPBのプロではないんだよね」と伝えました。だからこそ、周りにリスペクトをしなければならないし、一日も早く富を得る選手にならないといけない。それが最大の恩返しであり、我々が一番やらなければいけないことだと考えています。
第1クールを終えて、非常にいい練習ができています。今回は昼食前と後にそれぞれ個別練習の時間を取り入れました。午前の個別では走塁練習などの基礎を、全体終了後には打撃中心といった形です。今年は1軍への“飛び級”を出さなきゃいけないという意気込みでいますので、チームも大事ですが、個の力を伸ばすこともやっていかなければいけません。各選手が、ならなければいけないタイプの方向性が見えているので、目的意識を持った練習ができています。
動きを見ていて、今年の相沢は期待が持てます。昨年は壁にぶち当たり、伸び悩みが出てきたのかな、と思っていましたが、「決してそんなことはないぞ!」という感じがプレーから出ています。投手では昨年のウィンターリーグで好調だった鴨打もいいですし、園田と千葉は今年の後半には2軍の先発ローテで投げてもらうくらいに成長してほしい。過去2年はけがに苦しんだ花田は、春先から投げられると思いますので期待したいです。
先日、球団OBの中畑清さんに来ていただきましたが、「声が小さい」と言われているようではダメです。いろいろなことを「そうですか!」と、元気に受け入れる姿勢は1軍選手であればみんなが持っています。強い気持ちやスター性を磨いてこそ、監督も使ってみたいと思うものです。
技や知恵が出せないのなら汗や声を出す。それも出せなければ、せめて笑顔を見せる。それすらできないのであれば去れ―と考えます。特徴が一つでも出れば、切りひらく道は見えてきます。特徴を知って、チーム内で役割を一つでも担えるような選手を目指してほしいです。(巨人3軍監督)