米野球殿堂の投票で、マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏(51)に投票しなかった1人の記者は明らかにならなかった。全米野球記者協会(BBWAA)は4日(日本時間5日)、今年の有効投票394票のうち、約81%の321人の投票者と投票先を公開したが、公開分全員が投票していたことが判明。非公開分の19%、73人に、投票しなかった1人がいることになり、米ESPN局は「イチローに投票しなかった記者は謎のまま」と報じた。
米殿堂は全米野球記者協会に10年以上在籍する記者の投票で決まる。史上2人目、野手では史上初の満票に期待がかかっていたが、1票足りなかった。ESPN局によると、BBWAAが16年に全投票結果公開を提案したが、殿堂の理事会が各投票者の判断に委ねると決定した経緯があるという。イチロー氏は1月23日(同24日)に米野球殿堂博物館を訪問した際、投票しなかった記者に向け「ぜひ自宅に招待して一緒にお酒を飲みたいので、シアトルまでお越しください」とジョークを交えて呼びかけていた。
イチロー氏はこの日、都内でワコール社のイベントに出席。日米の殿堂入り後、日本で初めての公の場となったが、殿堂投票結果には言及しなかった。同社の機能性ウェアを99年から愛用。米殿堂発表では、過密スケジュールをこなす中「あの時もスーツの下に(ウェアを)はいてました」と明かした。(西村 國継)