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MLBキャンプ地の変遷 タイガースは1946年からレークランド かつては国外キャンプを行った球団も

スポーツ報知 2025年2月6日 17時0分

 3月に東京でのカブスとの開幕シリーズを行う、昨年のワールドチャンピオンのドジャースは、11日(日本時間12日)からアリゾナ州グレンデールでキャンプをスタートさせる。

 米大リーグが毎年発行している「スプリングトレーニングメディアガイド」という小冊子がある。全球団のスケジュールや参加選手の昨季成績、キャンプ地の地図などキャンプ取材には記者の必携アイテムだ。

 その冊子には各球団のキャンプ地の変遷が掲載されている。現在はフロリダ州とアリゾナ州の二局集中となっているが、かつてはいろいろな場所で行われていた。米国以外の海外キャンプも第二次世界大戦前後は少なくなく、キューバのハバナでは1937年にジャイアンツ、ドジャースがその後1941、42、47、48年と4シーズン。20世紀初の黒人選手であるジャッキー・ロビンソン内野手がドジャースのユニホームを最初に着たのは、1947年キューバだった。このシーンは同選手を描いた映画「42」にも登場する。

 ほかにもカブスが1907年メキシコで、ヤンキースは1913年にバミューダで行っていた。

 ドジャースは2009年にグレンデールに移転するまで、1948年から61年間フロリダ州ベロビーチで長らくキャンプを張った。日本の巨人や中日もそこでキャンプを行ったことがある有名な場所だった。

 現在、最も長く同じ箇所でキャンプを張っているのはタイガースで、第二次大戦終了翌年の1946年からフロリダ州レーククランドである。また、球団創立した1977年以来1か所(フロリダ州ダンイーデン)でキャンプを行っているのはブルージェイズだ。

 今のキャンプ地は、地元の援助もあって、細心の施設や設備が整っており、長く同じ場所が拠点になるパターンが多い。だが、米大リーグが主に米国の東に集中していた昔は、毎年のように暖かい場所を求めてキャンプ地を転々としながら、シーズンに向けてトレーニングを積んでいた時期があった。

 蛭間 豊章(ベースボール・アナリスト)

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