吉本興業は6日、新劇場の「よしもと道頓堀シアター」を3月26日に開業すると発表した。道頓堀はライバル関係にある松竹芸能がかつて「道頓堀角座」を所有するなどしたが、「吉本興業として初めての道頓堀でのオープン」(同社)が実現することとなる。
場所はリニューアルオープンする「中座くいだおれビル」(大阪市中央区)の6階。「中座(なかざ)」も、かつて角座などとともに「道頓堀五座」と呼ばれた芝居小屋の名称で、戦後は松竹新喜劇の拠点だった。同ビルはその跡地。吉本興業は「所属の芸人、社員の自由な発想を表現する、大阪の新たな企画開発の場」と定義して、休日に寄席公演を実施する。形態はレストランシアター。
4月に開幕する大阪・関西万博、年間1400万人を見込む大阪への外国人観光客も意識する。同社は「インバウンド公演の対応型拠点を担う」と外国人向けコメディーの上演も視野に入れる。