将棋の藤井聡太王将＝竜王、名人、王位、王座、棋王、棋聖＝に永瀬拓矢九段が挑戦する第７４期王将戦七番勝負第３局は６日、東京・立川「オーベルジュ ときと」で前日から指し継がれ、後手の藤井が３連勝した。
戦型は角換わり。封じ手では藤井が４８分を使い、飛車引き。終盤まで互角だったが、藤井は１時間超の長考した９８手目で劣勢に。９９手目以降も永瀬に積極的に自陣に駒を進められ、ＡＩ予測値でも一気にリードを広げられる展開となったが、永瀬の１１３手目で逆転。持ち時間（各８時間）が短くなってからも素早い指しで勝利を収めた。
八冠返り咲きを目指す今年。２０２５年最初のタイトル戦となる王将戦では３連勝。４期連続の王将位に向け、あと１勝となった。２日に先勝した棋王戦五番勝負とどちらかを先に防衛すれば、タイトル獲得回数で谷川浩司十七世名人の記録（２７回）に並び、歴代５位タイになる。
藤井の３勝０敗。２年連続のストレートでの王将位防衛に向け、第４局は１５、１６日に大阪・高槻「摂津峡花の里温泉 山水館」で行われる。