藤川阪神の今季初実戦となる8日の紅白戦(宜野座)で、ともに高卒3年目で20歳の門別啓人と茨木秀俊が先発することが6日、分かった。両投手は2イニングの予定。熱い若虎バトルから今季の戦いが幕を開ける。
若手中心の「具志川組」と合同で行われる一戦で“開幕投手”を託された意義は大きい。先発陣は才木、村上、大竹、西勇ら実績組が豊富な激戦区だ。2人は昨春キャンプの紅白戦でも初陣を任されたが、飛躍できなかっただけに雪辱を期す登板。門別は「感覚はいい。対打者の反応を早く見てみたい」と意気込んだ。この日2人はブルペン入りし、2年連続の抜てきに備えた。
門別はルーキーイヤーの23年に1軍デビューした左腕。昨年は「長嶋茂雄DAY」と銘打たれた5月3日の巨人戦(東京D)で3回6失点KO。0勝2敗、防御率4・50に終わったが、岡田前監督も認めたポテンシャルは随一だ。
茨木は1軍未登板も昨季は2軍で22登板し、チームトップの7勝を挙げて規定投球回に到達した。初めて宜野座スタートとなった、赤丸急上昇中の最速150キロ右腕だ。「実戦で結果を出すことが大事」と強い決意を示した。
ともにプロ初勝利を狙うシーズン。貴重なアピール機会にインパクトを残せるか。
◆門別 啓人(もんべつ・けいと)2004年7月10日、北海道・門別町(現日高町)生まれ。20歳。東海大札幌では甲子園出場なし。22年ドラフト2位で阪神に入団。183センチ、88キロ。左投左打。年俸870万円。
◆茨木 秀俊(いばらぎ・ひでとし)2004年6月8日、北海道生まれ。20歳。帝京長岡(新潟)では、元日本ハム投手の芝草宇宙(ひろし)監督の指導を受けた。甲子園出場なし。22年ドラフト4位で阪神に入団。183センチ、87キロ。右投右打。年俸500万円。
〇…現役ドラフトで巨人から加入した畠が、9日の紅白戦で“虎デビュー”することが決まった。この日はブルペン入りし、100球を超える投げ込み。「きょうのブルペンで良くなる兆しが見えてきた。まずは自分がどういう投手か分かってもらうことが大事。力をしっかり出せたら」と意気込んだ。藤川監督は貴重な右のリリーバーとして期待を寄せている。