◇カーリング日本選手権 第5日 ▽男子2次リーグ コンサドーレ6―5ロコ・ソラーレ(6日、神奈川・横浜BUNTAI)
2次予選リーグが始まり、男子は昨年王者のコンサドーレがロコ・ソラーレを延長戦の末、6―5で下して決勝トーナメント進出を決めた。第9エンド(E)には相手に3得点のビッグエンドを与えて逆転されたが、同点の延長戦で技術戦を制して再逆転。26年ミラノ・コルティナ五輪に向けては、既に昨年の世界選手権出場などの条件を満たしており、今大会で連覇すれば代表候補に内定となる。
静まりかえった会場が、拍手に包まれた。5―5で迎えた延長戦。不利な先攻となったコンサドーレは、ハウス(円)内に1つのストーン(石)を収めると、フォース・清水徹郎(36)が、その正面にガードストーンを置くことに成功した。息をのむロコ・ソラーレのラストショット。弧を描いてぎりぎりでガードを超えたものの、ハウス内の石ははじかれず決勝点が入った。コンサドーレが1次リーグから無傷の5連勝を飾った。
司令塔のスキップ、阿部晋也(45)は、胸をなで下ろして振り返った。「守りにくい石ではあったんで。あのへんの駆け引きは微妙。結果的にはすごくいい位置だった」。第9Eの自身の2投目では「石が(氷を)かんでしまう」というハプニングで相手に3点を与えてしまっただけに「あれさえなければ」と反省も忘れなかった。
悲願の五輪へ向けて、優勝へ突き進む。アドバンテージがあるが、逃した場合は他チームとの代表候補決定戦となる。阿部は試合で気が緩むことはないか、と問われると「全くないですね。ふだんの生活では多々あるんですが…。遅くまで起きちゃったりとか…やめておきましょう」と笑顔。チームの精神的支柱は自然体で悲願を成就する。
(甲斐 毅彦)