「脱勝利至上主義」で2学年で約100人の部員がいる浦和ボーイズ(埼玉東)は、持ち前のチームワークで昨秋の春季全国大会支部予選で4強入りと躍進。さらに団結力を磨いて、夏の選手権大会出場を狙う。
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“全員補欠、全員レギュラー”を合言葉に活動する浦和が、一冬越えてたくましくなった。
2年生53人、1年生35人で活動するチームに中山典彦監督(59)は「すごく仲が良い。奇跡の代です。とにかく明るくて、団結力はトップクラスです」と言う。
昨年11月の春季全国大会支部予選で4強。優勝した越谷に準決勝で1点差で惜敗した。松本主将は「(次は)倒せると思った。全国大会出場の夢がある。一人一人の意識が変われば上達できる」と言い切った。
全員が同じ練習メニューを行う。大所帯のため制約もあるが、エース左腕・永塚は「キャッチボールの時から変化球を投げたりしています」と創意工夫でレベルアップ。越谷戦では4回1失点の好投。控え部員からの熱い応援も受け「(チームメートは)第二の家族。全員の思いも背負って自分が諦めてはいけない」と腕を振った。
4番の主砲・羽生田は秋葉神社での必勝祈願で「このメンバーで誰も欠けずに最後までできるようにとお願いしました」と語る。永塚、酒井、細井陽とともに副将を務める日高は「多くの人と話すように意識しています。厳しい言葉にならないように謙虚に…」と一体感を生み出している。
東北高で3度甲子園出場した中山監督は、東北高、仙台育英で甲子園通算30勝(27敗)の恩師・竹田利秋さんから「心の野球」を学び、指導している。「正しさがどれだけ強いかを教えたい」。歴代随一の団結力を無限の力に変えて浦和が戦う。
【浦和ボーイズ・部員】※は主将
▽2年生 ※松本颯太、伊澤陽斗、岩崎想介、岩田啓佑、上原芽久、大石凌太、大野暖斗、岡俊太郎、加賀慎也、粕尾健太、加藤陽貴、加藤優都、加藤蓮大、金山獅大、木谷悠人、木村凪、工藤龍心、児島涼太、齊藤圭佑、酒井基、佐々木玲音、佐藤颯人、澤田陽史、島田輝翔、澄本大翔、高村修平、竹内恒楽、田代陸隼、千田光、塚口晴道、土田篤弥、藤堂大地、戸村慶太、永塚亮太朗、中西巧美、滑原脩午、野口侑聖、野見山遥真、羽生田蔵之介、馬場真斗、日高悠弥、福田壮恭、伏見凰生、細井俊汰、細井陽斗、細田泰希、堀越海璃、眞木悠丞、宮下成央、宮部紘成、武笠壮真、山上峻音、渡辺陽介
▽1年生 安澤恭吾、安藤慎之助、伊藤龍之介、池田実徳、鬼澤空雅、小原輝牙、神山奏人、菊池柊一、木村龍聖、小池琥太朗、今野太陽、佐伯魁斗、佐藤史哉、島垣爽留、清水佑真、鈴木歴、鈴木康介、鈴木晴琉、宗万直樹、新山拓海、林知翔、廣森巧、船津凌空、星野珀、本間皇丞、前川太希、前沢諒、増田藍士、増田天斗、望月大樹、柳瀬滉太、吉野伴俐、若山大志、渡辺輝、渡邉陽大