宮古島大学駅伝ワイドー・ズミ2025(報知新聞社など主催)が9日、沖縄・宮古島市陸上競技場発着の6区間82キロで行われる。第101回箱根駅伝(1月2、3日)で2年連続8度目の優勝を果たした青学大、箱根駅伝3位で今季の学生3大駅伝2冠の国学院大など関東の11校と、オープン参加の連合チームが出場する。
今年の箱根駅伝を総合新記録の10時間41分19秒で制した青学大は7日、現地入り。2区区間新記録の区間3位の黒田朝日・新主将(3年)、16人の登録メンバーに入った佐藤有一(3年)、成長期待株の飯田翔大(かいと、1年)らが元気に宮古島の地を踏んだ。原晋監督(57)は「箱根に続いて宮古島でも連勝を狙いますよ」と意気込みを明かした。
青学大は3日夜に東京・町田市の選手寮で、4年生の退寮式を行い、黒田朝日が田中悠登から「キャプテン」という重いタスキを受け取った。「目指すは箱根駅伝3連覇です。その目標を全員で達成できるチームをつくっていきたい。走りでチームを引っ張っていきます」と力強く“所信表明”した。宮古島大学駅伝はキャプテン初レースとなる。
黒田朝日は宮古島大学駅伝の後、大阪マラソン(24日)に初挑戦する。別府大分毎日マラソン(2日)では先輩の若林が日本歴代7位で初マラソン日本最高&日本学生新の2時間6分7秒で日本人トップの2位と大健闘。黒田朝日は「レースの流れ次第ですが、100%の力を出し切って、若林さんの記録を超えられるように頑張ります」と前向きに話している。
宮古島大学駅伝は、前回までは5区間100・5キロで箱根駅伝の片道と同スケールで開催されていたが、より多くのタイプの選手が出場できるようにするために区間割りが変更され、1区10・8キロ、2区12・2キロ、3区20・1キロ、4区10・0キロ、5区10・3キロ、6区18・6キロの6区間82キロに変更。最長の3区がエース区間となり、2番目に長いアンカー区間では土壇場の逆転劇も展開されそうだ。各区間ともにアップダウンがあり「ミヤコブルー」と呼ばれる海を望めるポイントも多い。美しくタフなコースで好レースが期待される。
23年は6校、24年は9校、そして、今回は11校と出場校は大幅に増加。レースのレベルも年々アップしている。
今年の箱根駅伝に出場した大学では9校が出場。そのうち、優勝の青学大、3位の国学院大、5位の中大、6位の城西大、8位の東京国際大、10位の帝京大とシード校(10位以内)が6チームも参戦する。10位と7秒差で惜しくもシード権を逃した11位の順大のほか、17位の専大、16位の神奈川大、予選会敗退の東海大、芝浦工大は宮古島から箱根路に向けて再スタートを切る。
箱根駅伝4位の早大、同13位の立大、同19位の大東大は6人未満の参加となるため、他の出場校の補欠選手を含めて2~3の連合チームを編成してオープン参加する。
沖縄県の競技レベル向上のため、北山高、那覇西高、宮古島中高生選抜の沖縄3チームは6区(18・6キロ6区)だけを分割して走る。北山高と那覇西高は6区を4分割、宮古島中高生選抜は6区を5分割。箱根駅伝ランナーのスピードを体感することは中高生にとって貴重な経験となる。
出場選手は大会前日(8日)の代表者会議で最終決定される。
大会名の「ワイドー・ズミ」は宮古島の方言で、ワイドーは「頑張れ」、ズミは「最高」の意味。宮古島で「頑張る」学生ランナーの「最高」の走りが期待される。「宮古島から箱根へ―」。大学駅伝界で新しい格言が生まれつつある。
レースは2月9日午前9時スタートで午後1時頃にゴール予定。熱戦の模様は同日午前8時30分~午後2時30分までスポーツブルでライブ配信される。
宮古島大学駅伝ワイドー・ズミ2025の出場校は以下の通り。
青学大(第101回箱根駅伝優勝)
国学院大(同3位)
中大(同5位)
城西大(同6位)
東京国際大(同8位)
帝京大(同10位)
順大(同11位)
神奈川大(同16位)
専大(同18位)
東海大(同予選会14位)
芝浦工大(同予選会23位)
今大会では、大会の安全な運営体制の構築と、より多くの方に宮古島の魅力を伝えるため、クラウドファンディングを実施中(2月16日まで)。返礼品として大会オリジナルグッズなどが用意されている。詳細は大会ホームページに記載。