オリックス・田嶋大樹投手が7日、今季よりユニホームの着こなしを変更した理由を明かした。昨季までは、ズボンの裾を足元まで下げた「ロングパンツ」を着用。しかし、今キャンプからはソックスを膝下まで上げた、いわゆる「オールドスタイル」を採用している。
学生野球では一般的な着こなしとされるが、プロ野球の投手では異例の格好。単なる気分転換ではなく、この“モデルチェンジ”の裏には意外なワケが隠されていた。
「自分は、腕主導(の投げ方)だからです」
2年連続で6勝にとどまった昨季は、オフにアスリートコンサルタント・鴻江寿治氏の主宰する合同自主トレに参加。自らが腕主導の「うで体」タイプであることを知り、キャンプでは体の左側に半円を描くようにグラブを動かして始動する、新フォームの習得に励んでいる。
そんな「鴻江理論」を学ぶ中では、「腕主導の人間は、ロンパン(ロングパンツ)っていうのは動きにくいので、下(半身)がパツっとしてなくちゃいけない」と、フォーム以外の部分でのヒントもあった。プロ入りのタイミングで一度、「オールドスタイル」を卒業した田嶋は「学生時代は(感覚が)良くて、プロに入ってから『なんか動きづらいな』って思っていた」と説明。自らの足元を見つめ、「これを機に、なんでオールドスタイルが動きやすかったのかが分かった。いい感覚です」と好感触を口にした。
この日、ブルペンでは「新フォーム&オールドスタイル」で87球を投げた。「見た目は関係ないですね。僕、見た目より機能性重視なんで。別にダサくても、動きやすかったらそっちにします」とクールな言葉を残し、クラブハウスへと戻った。