大相撲の二所ノ関部屋の町民報告会が8日、茨城・阿見町で初めて行われた。師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)、大関・大の里、十両・白熊らが出席。まずは約300人の参加者と、映像を使って昨年の初場所から今年の初場所までを振り返った。
昨年、大の里が計8度獲得した三賞の賞金(200万円)の使い道を聞かれると「阿見町のために使います」と答え、大きな拍手が起こった。大の里が大関に昇進し、白熊も秋場所で新入幕したこと触れて、同親方は「部屋がいい方向に行っている」と感慨に浸った。
同親方は初場所で10勝5敗だった大の里について、「10勝して面目は保ったが大関は常に優勝争いが求められる」とはっぱをかけた。初日に幕内・翔猿(追手風)に負けたことに触れ、「初日の入り方は難しい。僕も15年以上大相撲界にいて慣れなかった」と明かした。ただ、「上位で活躍するには、最初の5日が重要。どう戦い抜くが大事」と指摘した。神妙に聞き入った大の里は「初場所は前半戦で2勝3敗だった。雲行きが怪しくなってしまった」と序盤戦の戦い方を反省した。
最後に約300人の参加者と握手した。ファンから「横綱になってよ!」と声をかけられると「はい!」と力強く返事。町民からパワーをもらっていたようだった。