サッカーの明治安田J1リーグが14日に開幕する。スポーツ報知では開幕特集として、担当記者による今季の注目選手や担当チームの戦い方をテーマに全6回で紹介する。初回はJ1復帰2シーズン目で、昨季6位からの更なる飛躍を目指す東京VのキーマンとしてエースFW木村勇大(23)を取り上げる。
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重戦車のごとくパワフルな推進力で、東京Vの最前線を支えるのがFW木村だ。京都から期限付きで加入した昨季は10得点を挙げ、16年ぶりのJ1で6位に入る大躍進に貢献した。そして、今季からは完全移籍に移行し、伝統クラブの背番号「10」を背負うことになった。「去年以上に責任感もありますし、自分も強い思いを持って来た。去年以上にしっかり結果を残したい」と闘志を燃やす。
185センチ、84キロの恵まれた体格を生かし、チームでは1トップを託される。屈強なJ1のDF陣をものともせず、敵をはね飛ばしてでもゴールに向かう姿はまさにストライカー。パワフルなシュートやポストプレーに加え、「どんな形からでも点を取れるFWが一番」と、今キャンプでは重点的に「苦手」だったサイドからのクロスを頭で合わせる練習を続け、進化の歩みを加速させた。
チームとしても「新しい景色」を見るために、昨季以上のリーグ成績を残すこととカップ戦のタイトル獲得を目指す。その中心として期待される木村も「チームを象徴する番号を背負って恥ずかしいプレーは絶対にできない。チームを勝たせる仕事をする」と自覚十分。日本代表入りも期待したくなるスケールの大きなストライカーから今年も目が離せない。(東京V担当・後藤亮太)
◇木村 勇大 (きむら・ゆうだい)2001年2月28日、大阪府出身。23歳。神戸U―15、大阪桐蔭高、関西学院大を経て、23年にJ1京都に入団。23年8月にJ2金沢、24年にJ1東京Vへ期限付き移籍し、今季から東京Vへ完全移籍。J1通算50試合10得点、J2通算10試合1得点。185センチ、84キロ。