歌手・八代亜紀さんが生前に手掛けたアート作品が、東京・東急プラザ原宿「ハラカド」で開催中の「ねこの日おめでとう NyART FESTIVAL2025」(3月27日まで)で展示されている。八代さんのアートマネジャーを20年超にわたり務めた茂木崇幸さんが8日、同所でトークショーを行った。
同展は、猫に魅せられたアーティストたちによる企画展。2023年12月に亡くなった八代さんが逝去直前に描き、一般向けには日本初公開となる愛猫に囲まれた自画像など数点が展示されている。
茂木さんは、八代さんと愛猫の出会いや、尽力していた保護ねこ活動などについてトーク。さらに、歌手デビュー以前の物心ついた頃からアート活動を行っていたことを明かし「お父様の影響で絵を始められた。フランスの由緒正しい美術展『ル・サロン』で連続入賞して永久会員になり、ヨーロッパでは画家としての称号もいただいている」と多彩な活動を紹介した。
八代さんの絵画は、柔らかな色彩と優しい世界観が特徴。「ふっと笑っていただける絵を描くことが、八代さんの絵の信条だった。八代さんの人柄が絵から伝わってくるんでしょうね。どれも幸せな絵ですよね。あの方と関わった人はみんな、八代さんの優しさに包まれた人ばかり」と温かな人間性を回想した。
八代さんの遺志を継いだ今後の活動について「まだまだ八代さんの絵をみていない方へその魅力を届けていきたいですし、八代さんの生き様や思いを伝えられるように語り部となって全国へ、そしてゆくゆくはパリへと伝えていきたい」と力を込めた。