宮古島大学駅伝ワイドー・ズミ2025(報知新聞社など主催)は9日、沖縄・宮古島市陸上競技場発着の6区間82キロで行われる。第101回箱根駅伝(1月2、3日)で2年連続8度目の優勝を果たした青学大、箱根駅伝3位で今季の学生3大駅伝2冠の国学院大など関東の11校と、オープン参加の大学連合2チームが出場する。
前回までは5区間100・5キロで箱根駅伝の片道と同スケールで開催されていたが、より多くのタイプの選手が出場できるようにするために区間割りが変更され、1区10・8キロ、2区12・2キロ、3区20・1キロ、4区10・0キロ、5区10・3キロ、6区18・6キロの6区間82キロに変更。最長の3区がエース区間となり、2番目に長いアンカー区間では土壇場の逆転劇も展開されそうだ。各区間ともにアップダウンがあり「ミヤコブルー」と呼ばれる海を望めるポイントも多い。美しくタフなコースで好レースが期待される。
大会前日の8日、代表者会議が行われ、各チームの出場選手が決定。青学大は、新キャプテンの黒田朝日(3年)を上り基調の4区に登録した。箱根駅伝2区で区間新記録の区間3位と学生トップクラスの実力を持つ黒田朝日は宮古島大学駅伝の後、大阪マラソン(24日)に初挑戦する。別府大分毎日マラソン(2日)では先輩の若林が日本歴代7位で初マラソン日本最高&日本学生新の2時間6分7秒で日本人トップの2位と大健闘。黒田朝日は「若林さんの記録を超えられるように頑張ります」と前向きに話している。キャプテン初レースとなる宮古島大学駅伝は、大阪マラソンに向けて貴重な実戦となる。
原晋監督(57)は「黒田朝日は大阪マラソンに向けて強度の高い練習を兼ねて走ります。大阪マラソンでは2時間5分台を狙います」と狙いと意気込みを明かした。今大会に向けては「宮古島エメラルド大作戦」を発令。「宮古島の美しいシーサイドコースで青学大が輝きます」と元気よく話した。
昨年大会では全5区間で区間賞の完全優勝を果たした国学院大は、エース区間の3区に前回の箱根駅伝7区7位の田中愛睦(2年)、最終6区に同8区6位の鎌田匠馬(3年)を起用。実力派の箱根駅伝経験者を中心に大会連覇を目指す。
宮古島大学駅伝は、23年は6校、24年は9校、そして、今回は11校と出場校は大幅に増加。レベルも年々、アップしている。
今年の箱根駅伝に出場した大学では9校が出場。そのうち、優勝の青学大、3位の国学院大、5位の中大、6位の城西大、8位の東京国際大、10位の帝京大とシード校(10位以内)が6チームも参戦する。10位と7秒差で惜しくもシード権を逃した11位の順大のほか、17位の専大、16位の神奈川大、予選会敗退の東海大、芝浦工大は宮古島から箱根路に向けて再スタートを切る。
箱根駅伝4位の早大、同13位の立大、同19位の大東大は6人未満の参加となるため、他の出場校の補欠選手を含めて大学連合を2チームを編成してオープン参加する。
沖縄県の競技レベル向上のため、北山高、那覇西高、宮古島中高生選抜の沖縄3チームは6区(18・6キロ6区)だけを分割して走る。北山高と那覇西高は6区を4分割、宮古島中高生選抜は6区を5分割。首位チームから5分後にスタート予定。箱根駅伝ランナーのスピードを体感することは中高生にとって貴重な経験となる。
大会名の「ワイドー・ズミ」は宮古島の方言で、ワイドーは「頑張れ」、ズミは「最高」の意味。宮古島で「頑張る」学生ランナーの「最高」の走りが期待される。「宮古島から箱根へ―」。大学駅伝界で新しい格言が生まれつつある。
レースは2月9日午前9時スタートで午後1時頃にゴール予定。熱戦の模様は同日午前8時30分~午後2時30分までスポーツブルでライブ配信される。
宮古島大学駅伝ワイドー・ズミ2025の出場校と選手は以下の通り。
◇青学大(第101回箱根駅伝優勝)
▽1区(10・8キロ)松田煌希(1年)
▽2区(12・2キロ)佐藤有一(3年)
▽3区(20・1キロ)佐々木大輝(1年)
▽4区(10・0キロ)黒田朝日(3年)
▽5区(10・3キロ)橋本昊太(1年)
▽6区(18・6キロ)飯田翔大(1年)
◇国学院大(同3位)
▽1区(10・8キロ)鼻野木悠翔(1年)
▽2区(12・2キロ)浅野結太(1年)
▽3区(20・1キロ)田中愛睦(2年)
▽4区(10・0キロ)塚本瑞起(1年)
▽5区(10・3キロ)山倉良太(2年)
▽6区(18・6キロ)鎌田匠馬(3年)
◇中大(同5位)
▽1区(10・8キロ)田中伶央(1年)
▽2区(12・2キロ)佐藤蓮(2年)
▽3区(20・1キロ)伊東夢翔(3年)
▽4区(10・0キロ)折居幸成(3年)
▽5区(10・3キロ)相地一夢(1年)
▽6区(18・6キロ)佐藤宏亮(3年)
◇城西大(同6位)
▽1区(10・8キロ)古橋空弥(3年)
▽2区(12・2キロ)葛城渚(1年)
▽3区(20・1キロ)浅井晴大郎(3年)
▽4区(10・0キロ)山中達貴(3年)
▽5区(10・3キロ)早川晴仁(2年)
▽6区(18・6キロ)河野温喜(2年)
◇東京国際大(同8位)
▽1区(10・8キロ)中山拓真(3年)
▽2区(12・2キロ)赤坂侑磨(3年)
▽3区(20・1キロ)古賀智也(1年)
▽4区(10・0キロ)平賀大貴(2年)
▽5区(10・3キロ)欠端陽翔(2年)
▽6区(18・6キロ)川村智哉(3年)
◇帝京大(同10位)
▽1区(10・8キロ)谷口颯太(2年)
▽2区(12・2キロ)小林咲冴(1年)
▽3区(20・1キロ)山口翔平(3年)
▽4区(10・0キロ)森陽輝(2年)
▽5区(10・3キロ)佐藤誠悟(1年)
▽6区(18・6キロ)鎗田大輝(3年)
◇順大(同11位)
▽1区(10・8キロ)池間凛斗(1年)
▽2区(12・2キロ)川原琉人(1年)
▽3区(20・1キロ)小林侑世(2年)
▽4区(10・0キロ)山崎颯(3年)
▽5区(10・3キロ)林龍正(2年)
▽6区(18・6キロ)荒牧琢登(2年)
◇神奈川大(同16位)
▽1区(10・8キロ)上田航大(1年)
▽2区(12・2キロ)塩田大空(3年)
▽3区(20・1キロ)森稜真(2年)
▽4区(10・0キロ)三原涼雅(2年)
▽5区(10・3キロ)太田宗一郎(1年)
▽6区(18・6キロ)横浜凛汰郎(3年)
◇専大(同18位)
▽1区(10・8キロ)中西慶士郎(1年)
▽2区(12・2キロ)水津智哉(1年)
▽3区(20・1キロ)具志堅一斗(2年)
▽4区(10・0キロ)丹柊太郎(2年)
▽5区(10・3キロ)佐藤恵伍(1年)
▽6区(18・6キロ)佐藤陸(2年)
◇東海大(同予選会14位)
▽1区(10・8キロ)杉浦柊人(2年)
▽2区(12・2キロ)水野夢大(1年)
▽3区(20・1キロ)可児悠貴(2年)
▽4区(10・0キロ)須藤大地(2年)
▽5区(10・3キロ)平井璃空(1年)
▽6区(18・6キロ)中野純平(1年)
◇芝浦工大(同予選会23位)
▽1区(10・8キロ)内山寿頼(3年)
▽2区(12・2キロ)横尾皓(3年)
▽3区(20・1キロ)宮本大心(1年)
▽4区(10・0キロ)丹野暁翔(2年)
▽5区(10・3キロ)植田航生(2年)
▽6区(18・6キロ)石井達也(2年)
◇大学連合1
▽1区(10・8キロ)本宮慶尚(立大1年)
▽2区(12・2キロ)松永拓己(立大1年)
▽3区(20・1キロ)森川祐暉(立大1年)
▽4区(10・0キロ)伊藤幸太郎(早大3年)
▽5区(10・3キロ)松尾宥汰(立大2年)
▽6区(18・6キロ)細谷建斗(帝京大3年)
◇大学連合2
▽1区(10・8キロ)小平敦之(早大2年)
▽2区(12・2キロ)小野寺颯太(大東大2年)
▽3区(20・1キロ)小林圭吾(芝浦工大1年)
▽4区(10・0キロ)高草木架月(大東大2年)
▽5区(10・3キロ)早乙女良真(大東大2年)
▽6区(18・6キロ)大西柊太朗(帝京大2年)
◆クラウドファンディング 大会の安全な運営体制の構築と、より多くの方に宮古島の魅力を伝えるため、クラウドファンディングを実施中(2月16日まで)。返礼品として大会オリジナルグッズなどが用意されている。詳細は大会ホームページに記載。