◇宮古島大学駅伝ワイドー・ズミ2025(9日、沖縄・宮古島市陸上競技場発着=6区間82キロ=報知新聞社など主催)
前回大会覇者の国学院大が最終6区(18・6キロ)で鎌田匠馬(3年)が順大の荒牧琢登(2年)を逆転し、4時間8分38秒で連覇を果たした。
28秒差の2位は順大。国学院大と50秒差の3位は青学大だった。
国学院大は2区(12・2キロ)で浅野結太(1年)が区間賞の力走で3位から首位に浮上。強風が吹く中、駅伝力を発揮した浅野は「来季は絶対に3大駅伝を走りたい」と言葉に力を込めて話した。3区で順大に首位を譲り、4区、5区を2位で通過。それでも、順大が見える位置で粘り、6区の逆転劇につなげた。
「5キロまで、なかなか、順大と差が詰まりませんでしたが、5キロ地点で前田(康弘)監督に『駅伝は気持ちで走れ!』とゲキを飛ばされてから、体が動きました」と殊勲の鎌田は笑顔で話した。
国学院大は24年度の学生3大駅伝開幕戦の出雲駅伝(昨年10月14日)と第2戦の全日本大学駅伝(昨年11月3日)で快勝し、2冠。第101回箱根駅伝(1月2、3日)は3位だった。悲願の箱根路初制覇に向けて、3年生以下の新チームが、宮古島で躍動した。前田康弘監督(46)は「やはり、駅伝で勝てたことは大きい。今回の箱根駅伝を走れずに悔しい思いをした選手たちが頑張ってくれました」と選手をたたえた。
第101回箱根駅伝で2年連続8度目の優勝を果たした青学大は1区で松田煌希(1年)が8位と出遅れる苦しい展開。最長の3区(20・1キロ)でも佐々木大輝(1年)が区間9位と苦戦し、3区終了時点で9位。しかし、ここから、箱根王者の意地を見せた。
4区(10キロ)で新主将のエース黒田朝日(3年)が向かい風のタフなコースで4人抜きで5位に浮上。29分28秒で走破し、区間2位に1分19秒差をつける圧倒的な区間賞で首位と1分30秒まで差を詰めた。「コースはきつかったです。見えている選手を追いかけて(自身を)かなり追い込みました」と黒田朝日は新キャプテン初レースを表情を引き締めて振り返った。今後、大阪マラソン(24日)に初挑戦。別府大分毎日マラソン(2日)では先輩の若林が日本歴代7位で初マラソン日本最高&日本学生新の2時間6分7秒で日本人トップの2位と大健闘。黒田朝日は「若林さんの記録を超えられるように頑張ります」と前向きに話す。原晋監督(57)は「黒田朝日は大阪マラソンに向けて強度の高い練習を兼ねて走りました。大阪マラソンでは2時間5分台を狙います」と今大会の狙いと次なる目標を明かした。
青学大は5区の橋本昊太(1年)、6区の飯田翔大(かいと、1年)も踏ん張り、3位まで挽回した。
各区間ともにアップダウンがあり「ミヤコブルー」と呼ばれる海を望めるポイントも多い。美しくタフなコースで好レースが繰り広げられた。
◆クラウドファンディング 大会の安全な運営体制の構築と、より多くの方に宮古島の魅力を伝えるため、クラウドファンディングを実施中(2月16日まで)。返礼品として大会オリジナルグッズなどが用意されている。詳細は大会ホームページに記載。