◇宮古島大学駅伝ワイドー・ズミ2025 (9日、沖縄・宮古島市陸上競技場発着=6区間82キロ=報知新聞社など主催)
前回大会覇者の国学院大が最終6区(18・6キロ)で鎌田匠馬(3年)が順大の荒牧琢登(2年)を逆転し、4時間8分38秒で連覇を果たした。
28秒差の2位は順大。 第101回箱根駅伝(1月2、3日)で2年連続8度目の優勝を果たした青学大は3位だった。
青学大は1区で松田煌希(1年)が8位と出遅れる苦しい展開。最長の3区(20・1キロ)では佐々木大輝(1年)が終盤に失速し、区間9位と苦戦した。3区終了時点で9位。しかし、ここから、箱根王者の意地を見せた。
4区(10キロ)で新主将のエース黒田朝日(3年)が向かい風のタフなコースを29分28秒で走破。区間2位に1分19秒差をつける圧倒的な区間賞で4人をごぼう抜きして5位に浮上。5区の橋本昊太(1年)が区間2位、6区の飯田翔大(かいと、1年)が区間賞と好走し、3位まで挽回した。
「やはり、駅伝は難しい。国学院大と順大の優勝争いに加わりたかった」と原晋監督(57)は悔しそうにレースを振り返った。
それでも、収穫はあった。
2番目に長い最終6区で飯田が序盤から積極果敢に攻めて終盤も粘り、区間賞を獲得した。飯田は「風が強くてアップダウンがあるタフなコースで耐えることができました。でも、できれば先頭まで追いつきたかった」と冷静にレースを振り返った。原監督は「飯田は駅伝力を見せてくれた。来季の学生3大駅伝では期待できる」と評価した。
学生駅伝界のエース黒田朝日は貫禄の走りだった。
今後、大阪マラソン(24日)に初挑戦する。その練習のため、4日前の5日には30キロを走り込み、今大会に参戦。「きょうのコースはきつかったです。前に見えている選手を追いかけて(自身を)かなり追い込みました」と表情を引き締めて振り返った。
別府大分毎日マラソン(2日)では先輩の若林宏樹(4年)が日本歴代7位で初マラソン日本最高&日本学生新の2時間6分7秒で日本人トップの2位と大健闘。黒田朝日は「若林さんの記録を超えられるように頑張ります」と前向きに話す。原監督は「黒田朝日は予定通りの走りを見せてくれました。大阪マラソンでは2時間5分台を狙えますよ」と期待を込めて話した。
レース後、黒田朝日ら青学大ランナーは宮古島の小中学生から記念撮影やサインを求められ、笑顔で応じた。その後、宮古島市陸上競技場から宿泊するホテルまで約4キロを軽やかに走って帰った。
◆クラウドファンディング 大会の安全な運営体制の構築と、より多くの方に宮古島の魅力を伝えるため、クラウドファンディングを実施中(2月16日まで)。返礼品として大会オリジナルグッズなどが用意されている。詳細は大会ホームページに記載。