西日本ボクシング協会の会長選挙が9日、神戸市内で各ジム会長の投票によって行われ、初出馬した元世界3階級王者・亀田興毅氏(38)=亀田ジム会長=は初当選ならなかった。全68票で立候補者が3名。亀田氏は、現職で2期6年務めた山下正人氏(62)=真正ジム会長=と27票ずつで並び、平山靖氏(64)=フュチュールジム会長=が14票。同協会の規約により、決選投票は行われず、山下、亀田両氏による抽選の結果、山下氏の3選が決まった。
亀田氏は当選すれば38歳の異例の若さで協会会長となっていたが、実現せず。選挙後、取材に応じ「力不足です。自分のやるべきことは全部やった。引き続きプロモーター業に専念し、魅力的な興行を作っていきたい」とした。
亀田氏は現役引退後、プロモーターとして世界戦興行を開催するなど手腕を発揮。「プロモーターとしての限界を感じた。協会長の立場になれば、ボクシング協会をより良いものに出来るのではないか」と立候補を決意した。西日本の60以上ものジムを行脚し、西日本ボクシング界の活性化や、首都圏など他地域への選手流出の阻止などを訴えていた。
◆亀田興毅(かめだ・こうき)1986年11月17日、大阪市生まれ。38歳。亀田3兄弟の長男で、父・史郎氏指導のもと2003年、17歳でプロデビュー。06年、WBA世界ライトフライ級王座獲得。09年、内藤大助(宮田)からWBC世界フライ級王座を奪取し2階級制覇。10年、WBA世界バンタム級王座獲得で日本人初の3階級制覇。15年、米シカゴでWBA世界スーパーフライ級王者・河野公平(ワタナベ)に敗れ、4階級制覇ならず現役引退。身長167センチの左ボクサーファイター。プロ通算33勝(18KO)2敗。弟の大毅氏(現KWORLD3ジム会長)と和毅(現IBF世界フェザー級1位)は、いずれも元世界2階級王者。