Jリーグは10日、東京都内でJリーグ開幕イベントを開催した。冒頭であいさつした野々村芳和チェアマンは「次の30年で世界のトップ水準のリーグになっていこう」という目標を掲げた。ピッチ上で変えていきたい点にフォーカスすると「コンタクトの強さと深さ」「アクチュアルプレーイングタイム(試合の中で実際にプレーが動いている時間)」を挙げた。
Jリーグでは選手同士のコンタクトの強度が、欧州リーグなどより低いことは、欧州からJに復帰した選手たちなどから何度も指摘されてきた。さらに、コンタクトの際にも、アーリーヒット(先に体を当てて相手の体勢を崩すこと)などがファウルを取られやすい傾向があった。しかし、世界トップレベルでは、それも駆け引きのひとつととらえられている部分もある。
また、アクチュアルプレーイングタイムは、イングランドが58分に対し、J1は52分と約6分の差がある。これはVARなどで時間が使われることもあるが、ファウルで試合が止まることが多いことも要因のひとつと見られている。
世界基準の強度にJリーグが到達するためには「審判のジャッジがすごく大事になる」と野々村チェアマン。審判だけではなく、開幕前には選手、スタッフにも判定の基準などを周知。この日も昨季はファウルと判定されたが、今季の基準ではプレーを続けるという映像の例をいくつか挙げ「世界の標準に近づけていく」と明かした。最大で7か国から審判を招へいし、世界各国のジャッジの基準も取り入れて、よりJリーグを盛り上げていく意向を示した。