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“格さん”の孫・伊吹遼平が再起戦の計量パス 現役続行を決意させてくれた祖父に「勝つ姿見せる」

スポーツ報知 2025年2月10日 18時26分

◆プロボクシング ▽ミドル級(72・5キロ以下)4回戦 伊吹遼平―古森綾音(11日、東京・後楽園ホール)

 人気時代劇「水戸黄門」の格さん役などで知られる俳優・伊吹吾郎の孫・伊吹遼平(三迫)が10日、東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、リミットから100グラム軽い72・4キロで一発クリアした。対戦相手の古森綾音(博多協栄)も72・2キロでパスした。

 戦績は29歳の伊吹が2勝(2KO)3敗、21歳の古森が3勝(3KO)1敗。

 計量後、取材に応じた伊吹は「おじいちゃんに勝つ姿を見せたい」と、試合当日応援に駆けつける祖父の前で勝利を挙げることを誓った。

 伊吹は昨年9月、東日本新人王準決勝で、後に全日本新人王を獲得した吉野健二(角海老宝石)に0―2で判定負けし、目標だった新人王獲得はならなかった。「同じ相手に負けたことが自分の中では大きくて…。正直、1か月くらいは(進退について)考えました」という。2024年2月に4回TKO負けを喫した相手にリベンジがかなわず敗れたことで、現役を続けるか真剣に悩んでいた頃、祖父から電話が入ったという。「もう練習は行っているのか?って。おじいちゃんは引退をするかどうかなんて気にはしていない感じで、普通に『ご飯に行こう』とか言われました。(自分が悩んでいることを)知っているのか知らないのか、わかりませんでしたが、そんな感じで言われた時、『そういう言葉が普通に出てくるということは『あ、(やめるのは)今じゃないな』って思った」と現役続行を決意したという。

 それ以降、再起に向けて本格始動。ロードワークやフィジカルトレーニングなどから練習方法を見直し、「練習の仕方、追い込み方を変えた」という。スパーリングでは、11日のメインイベントに登場する東洋太平洋&WBOアジアパシフィック・スーパーライト級(63・5キロ以下)統一王者・永田大士(三迫)らに胸を借りて腕を磨いた。相手の古森については「3勝3KOの戦績で、パンチがあるのかなという印象。長身だし、リーチもある」と話したが、映像は見ていないという。「相手どうのこうのより、今回は自分自身に勝つというのがテーマ。長身とか、初めてのサウスポーというのにとらわれると手数が減るので」と気を引き締めた。

 23年9月の赤井英五郎(帝拳)戦ではダウンの応酬を見せ、吉野との2戦目でも打ち合いから一歩も引かなかった。いずれも敗れた試合だったが、持ち味の攻めるボクシングは見せられた。はからずも自身をボクシングの場にとどまらせてくれた祖父の前で「1ラウンド目から僕は戦いにいくつもりです」と強い決意をにじませた。

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