◆第59回共同通信杯・G3(2月16日、東京・芝1800メートル)
第59回共同通信杯・G3(16日、東京)に挑むネブラディスクは武豊騎手(55)=栗東・フリー=と初コンビで臨む。重賞で福永祐一調教師(48)=栗東=とタッグを組むのは初めて。リスグラシューの半弟の超良血馬が、重賞初制覇でクラシックへの一歩とするか注目だ。
この男たちには大舞台がよく似合う。武豊と福永調教師が重賞で初めてコンビを組む。過去10年で勝ち馬6頭がG1ホースになった出世レースに挑むのはネブラディスク。有馬記念で有終Vを飾り、19年の年度代表馬になったリスグラシューの半弟にあたるドゥラメンテ産駒だ。
武豊は6日の栗東・坂路で初コンタクト。序盤に頭を上げる面を見せながらも、最後に軽く促す程度で52秒4―12秒4を出した。「軽い走りで、いい動きでしたよ」。姉リスグラシューの主戦を4歳春まで務めていたという縁もある。「特に似ているという感じまではないけど、脚さばきの軽さは確かにそうかもしれないね」とわずかに偉大な姉の姿を重ねる。
その力は計り知れない。昨年11月のデビュー前。追い切りが地味で、福永師は「直前まで使うのをやめようかと思っていた」と振り返る。しかし、レースでは好位から突き抜け、後続には3馬身差。素質馬がそろう重賞への挑戦に迷いはなかった。「豊さんもいい感触をつかんでくれた。今は初戦時より、いいフォームで走れているから」と口にする。
もちろん、レジェンドの期待も高まりつつある。「新馬はテレビで見たけど、いい勝ち方でしたね。テンションの高い面はあるが、さらに上積みがあれば楽しみかなと思います」。数々の名馬を知る2人が感じる高い能力。未知の魅力にあふれる逸材が、クラシックへ名乗りを上げる。(山本 武志)