2016年以来のリーグ優勝を狙う鹿島の鬼木達・新監督(50)が10日までにインタビューに応じ、14日に開幕するJ1新シーズンへの意気込みを語った。昨季まで指揮した川崎で7冠を獲得し、常勝軍団復活の使命を託されたクラブOBの名将は「鹿島らしさ復活」「技術で圧倒」「魅了して勝つ」の“鹿島改革3か条”を掲げ、チーム作りに着手している。鹿島は15日の湘南戦(レモンS)で新体制初陣を迎える。
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かつての鹿島の思い出話をしている時の表情は、とても晴れやかだった。一方で「鹿島らしさが失われている」といった文脈の話をしている時の語り口は、かなりの熱を帯びていた。
「自分はここで勝負ってものを学んだ」「(先輩)選手の姿勢から学ぶことは多かった」「あの時がなければ今の自分はない」。世間にはすっかり川崎のイメージがついただろうし、川崎で全身全霊をかけて仕事をしてきたことは間違いないが、鬼木達という男には、やはり鹿島の血が脈々と流れているなと改めて感じた。
ここまでのチームの完成度は、指揮官いわく「40~50%ぐらい」。一方で「選手の頑張りは100~120%ですね」と胸を張る。
国内8季無冠のチームに、その間、他クラブで7冠を獲得した“鹿島人”が還(かえ)ってきた。緊張感や使命感は「めちゃくちゃあります」と笑う指揮官だが、優勝を願うサポーターの期待度は高まっている。(岡島 智哉)