◆新日本プロレス「THE NEW BEGINNING in OSAKA」(11日、大阪府立体育会館《エディオンアリーナ大阪》)観衆5502(札止め)
新日本プロレスは11日、エディオンアリーナ大阪で「THE NEW BEGINNING in OSAKA」を開催した。
超満員札止めとなる5502人が押し寄せたビッグマッチ。メインイベントででIWGP世界ヘビー級王者・ザック・セイバーJr.が後藤洋央紀と5度目の防衛戦を行った。
後藤は1・4東京ドームでのニュージャパンランボーを制し挑戦権を獲得。9年ぶり9度目のIWGPヘビー級王座への挑戦もザックの関節技を軸にした厳しい攻めに苦境が続いた。後藤もラリアットで逆襲。さらに必殺のGTRをさく裂させ、最後はリストをクラッチしてのGTR改でついにザックを破り、悲願のIWGP世界ヘビー級を奪取した。
札止めの会場が「後藤コール」の大合唱に包まれ、新王者は号泣した。マイクを持った後藤は「今日の勝利を亡き父に捧げます」と天を見上げた。さらに「俺はバカです。長男でありながら家業も継がず、プロレスラーを目指した。でも、そんなバカな俺でも貫き通せばチャンピオンになれるんです親父、取ったぞ!」と絶叫した。
さらに観戦に訪れた息子と次女をリングに招き「子供たちよ、この光景よく見とけよ。これがパパが目指した光景だ」と教えると「この光景が見れたのは家族のおかげ。そして、セコンドに就いてくれたよっちゃん、仲間のおかげ。そして、何よりも俺の後押しをしてくれた今日のお客様方。そして、最後に22年間、デビューしてここまでやってきた、自分自身の体にありがとうございますと伝えたい」と感謝の思いを打ち明けた。
最後に「後藤革命はまだ始まったばかりだ。最後の最後まで後藤革命について来い。最後の締めは、『後藤の“G”』で締めたいと思います。何の“G”かわかるか?」と息子に問いかけると「IWGP」とけなげに答え「そうだ。行くぞ! 行くぞ! 行くぞ! IWGPの“G”は後藤の“G”!」と絶叫し締めくくった。
バックステージで後藤は、初防衛戦の相手を「次の挑戦者を指名したいと思いますよ。棚橋社長、俺は王者としてもう1度、彼が引退する前に、もう1度彼とタイトルマッチがしたい。
今の若い世代に見せつけなきゃいけない闘いが、そこにはきっとある。旗揚げ記念日(3・6大田区)、そこに照準を合わせて、やっていきたいと思います」と来年1・4東京ドームで引退する棚橋弘至を指名した。
ここに56歳の永田裕志が登場し「後藤、おめでとう」と祝福すると「今日はお前の試合を見るために、千葉県東金市、東金アリーナからやってきたよ。ほんとにおめでとう。見事だった。大したもんだ。9年ぶり8度目(の挑戦)?」と問いかけると後藤が「9度目です」と訂正した。
その上で永田は「今ここで、お前のそのIWGPベルトに挑戦したい。(お前は)9年ぶり9度目。俺はこのベルト、14年挑戦してないんだ。勝利の美酒で祝ってる早々、申し訳ないけど、この滾る思い、お前に一言ぶつけなきゃ収まらない思いがあったんで、挑戦表明した。どうする?」と要求。これに新王者は「もちろんOKです」と即答したが「でも、次の挑戦者はちょっと決まってるんで……」と明かすと永田は「その先か?」と聞き返し「その先でいいのなら……」と条件付きでの受諾に修正すると永田は「そうか。じゃあ、負けるなよ」と言い残すと後藤は「負けるつもりはありませんし、永田さんの挑戦表明、ものすごくうれしく思ってますよ。必ず、実現させましょう」と応じていた。
◆2・11大阪大会全成績
▼第1試合 棚橋弘至ファイナルロード~縁(えにし) 30分1本勝負
○棚橋弘至(9分24秒 後方回転足折りエビ固め)真壁刀義●
▼第2試合 スペシャルシングルマッチ 30分1本勝負
○ドリラ・モロニー(10分40秒 ドリラキラー→体固め)鷹木信悟●
▼第3試合 スペシャルシングルマッチ 30分1本勝負
○グレート―O―カーン(9分38秒 エリミネーター→体固め)海野翔太●
▼第4試合 スペシャルシングルマッチ 30分1本勝負
○SANADA(8分35秒 デッドフォール→体固め)タイチ●
▼IWGPジュニアタッグ選手権試合 60分1本勝負
王者組・○藤田晃生、ロビー・イーグルス(11分43秒 Abandon Hope→エビ固め)挑戦者組・ロッキー・ロメロ●、YOH
▼NEVER無差別級選手権 60分1本勝負
○王者・KONOSUKE TAKESHITA(11分33秒 レイジングファイヤー→片エビ固め)挑戦者・ボルチン・オレッグ●
▼IWGPタッグ選手権試合 60分1本勝負
挑戦者組・高橋ヒロム、○内藤哲也(9分48秒 デスティーノ→片エビ固め)王者組・ニコラス・ジャクソン●、マシュー・ジャクソン
▼IWGP GLOBALヘビー級選手権試合 60分1本勝負
△王者・辻陽太(21分24秒 両者KO)挑戦者・ゲイブ・キッド△
▼IWGP世界ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
○挑戦者・後藤洋央紀(20分07秒 GTR改→エビ固め)王者・ザック・セイバーJr.●