東京映画記者会(スポーツ報知など在京スポーツ7紙で構成)が選ぶ「第67回(2024年度)ブルーリボン賞」の授賞式が12日、都内で行われ、「侍タイムスリッパー」で主演男優賞に輝いた山口馬木也(51)が渋い黒のスーツで登壇した。
「僕の名前が呼ばれた瞬間に横の監督が号泣しまして」と隣に座っていた作品賞にも輝いた同作の安田淳一監督が涙を流したことを暴露。
「人生初主演映画でこのような歴史のある賞をいただけて。当たり前ですけど、夢にも思ってませんでした。本当にうれしいです」と続けると「思えば、この作品に参加させていただいてから奇跡の連続で。貴重な時間を与えてくれた安田監督にまずお礼を言いたいです。ありがとうございます」と深々と頭を下げた。
「今でも家族のようにみんなで集まって飲んだりする本当に温かい共演者の皆様、支えてくれたスタッフの皆様、京都の撮影所を貸して下さいまして、たった1館で始まったこの作品が多くの映画関係者の手で全国の皆様のもとへ届けることになりました。ですが、何より、何より感謝を、申し上げたいのが…」と口にしたところで涙で声を詰まらせた山口。
「本当に支えてくれたお客様で」と、なんとか言い切ると、会場の女性中心の観客から「馬木也、頑張れ~!」の声が大拍手とともに飛んだ。
「本当に感謝してます。ありがとうございます」と、なんとか続けると「俳優としてはこれからこういう賞をいただいたプレッシャーもあるんですが、僕個人としては俳優にあこがれて、俳優になりたくて、俳優を続けているという思いがあって。自分が目指すところにたどり着けるのかなあと思いながら、まっすぐ進んでいきたいなと思っています」と言い切った。
山口は1998年デビューにして今回が映画初主演。幕末から現代の時代劇撮影所にタイムスリップしてしまう武士をリアルに演じきった。たった1館での上映から始まった同作の評判は瞬く間に広がり、上映館は全国300館以上に拡大している。