KAT―TUNが、3月31日付で解散することが12日、所属事務所「STARTO ENTERTAINMENT」の公式ホームページで発表された。メンバーのうち、亀梨和也(38)は解散と同時に同事務所を退所する。旧ジャニーズ事務所時代も含め、近年はSMAPやV6が解散しているが、昨年発足の「STARTO―」では初めて。3人は有料ファンクラブサイトでコメントをつづり、ファンに感謝した。上田竜也(41)と中丸雄一(41)は事務所に残り、ソロ活動を行う。
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グループの解散と退所は突然の発表のようにもみえるが、実際には亀梨にとっては心の中に1年半以上もため続けていた考え。それを23年5月に行ったインタビューから感じていた。
21年のデビュー15周年までは「グループのため、ファンのため」の活動だったという。一方で「こうだなと思ったら、そこに行きたくなるタイプ。15周年を終えたので、その気持ちを解放させたい」と明かした。
当時、亀梨は37歳。「40歳以降の自分を想像した中で、いろいろ考えているのは事実」、「経験や感覚を捨てるわけではなく、掲げてきた美学を見直してもいい時期」、「これまで触れてこなかった文化や、いろいろな刺激や角度のお話も聞きたい」。ストレートな言葉に、いやが応でも「卒業」や「独立」を連想させた。そして、それは現実になった。時間はかかったが、意志は揺るぎなかった。
質問の合間には「このお仕事、長いんですか?」「スポーツは、やられていたんですか?」などと、こちらに“逆質問”を重ねたことも印象的だった。瞬間、瞬間を大切にし、貪欲に―。当時触れた「もう一度呼び起こしたい」というギラギラした思いを形にした。(田中 雄己)