KAT―TUNが、3月31日付で解散することが12日、所属事務所「STARTO ENTERTAINMENT」の公式ホームページで発表された。メンバーのうち、亀梨和也(38)は解散と同時に同事務所を退所する。旧ジャニーズ事務所時代も含め、近年はSMAPやV6が解散しているが、昨年発足の「STARTO―」では初めて。3人は有料ファンクラブサイトでコメントをつづり、ファンに感謝した。上田竜也(41)と中丸雄一(41)は事務所に残り、ソロ活動を行う。
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結成から24年、デビューから19年の歴史に幕を閉じるKAT―TUNは、2000年代の芸能史に名を残すアイドルグループの一組だったと同時に、ジャニーズ事務所(当時)の中では“異質”のグループだった。
当時、同事務所のアイドルは「キラキラ」や「人当たりのよさ」がトレンド。明るいイメージ像が求められていたが、KAT―TUNのカラーは「ギラギラ」や「異端児」と対照的。ミリオンセラーを記録したデビュー曲の「Real Face」が象徴するように、楽曲もワイルドなテイストのものが多かった。
その唯一無二のやんちゃな個性が注目され、デビュー前の05年1月期には、亀梨和也、赤西仁(40)が日本テレビ系「ごくせん」(第2シリーズ)でヤンキー生徒役で出演して人気が爆発。06年にはデビュー前のアーティストとして史上初めて東京ドームでの単独コンサートを開催し、09年には史上最多となる東京ドーム8日間連続公演を成功させるなど、男性アイドルのトップランナーとして記録を打ち立てた。
一方で、メンバーの休養や脱退が続くグループでもあった。デビューから約半年後の06年10月に赤西が語学留学のため活動休止。翌年に復帰したが、その後グループを離れた。13年には田中聖(39)、16年には田口淳之介(39)が脱退。当初6人だったグループは亀梨と中丸雄一、上田竜也の3人となった。脱退した元メンバーが不祥事を起こした際には、3人がコメントを求められることも多々あった。
メンバーの人数が変わるたびに歌割りや振り付けも変更となったが、3人で地道に活動。メンバーの絆を再確認していたが、不動のフロントメンバー・亀梨の退所によって波乱万丈のグループの道のりに終止符が打たれた。