矢を的に投げて得点を競うダーツ。今、高齢者に人気のスポーツとして注目を集めています。実は「軽度認知障害」のリスクが低下する可能性があるそうです。
広島市内に2023年にオープンしたダーツの店です。「3世代で楽しめるダーツ」をモットーに、高齢者や小さな子ども向けのスクールを行っています。
■NICEダーツ倶楽部 坂本伎 店長
「大事なのは、肘から上の脱力」
60代の女性たちに教えていた店長の坂本さんは、意外な経歴を持ちます。
坂本さんに、ダーツを始めたきっかけを聞きました。
■NICEダーツ倶楽部 坂本伎 店長
「研究でスタートした。広島大学でダーツを使って、高齢者の介護予防ということで。」
ダーツは単純に見えますが、的を狙う「空間認知機能」や、重心を移動しながら腕を振り出す「身体機能」が求められます。坂本さんと大学の研究では、高齢者が、週に1回以上1時間ほどダーツをすると、「軽度認知障害」のリスクが低下する可能性が確認されました。
この日、坂本さんが向かったのは、月に1回訪れている広島市中区の集会所です。
■NICEダーツ倶楽部 坂本伎 店長
「幟町集会所で高齢者が集まるダーツスクールがあり、インストラクターとして行く。」
幟町地区に住む高齢者12人が参加し、ダーツを通して健康促進を図ります。
参加者に話を聞きました。
■参加者は…
「楽しい。点数は何でもいい。物忘れをしないよう認知症の予防ですから、目的は。」
「運動になっていいかと思って。」
ダーツで健康づくり。その取り組みは広がりを見せています。竹原市や安芸郡坂町など県内40の老人クラブから、スクールや用具の貸し出し依頼が舞い込んできているといいます。
■NICEダーツ倶楽部 坂本伎 店長
「ダーツは年齢関係なく、比較的取り組みやすいスポーツなので、高齢の方も非常に喜んで参加いただいていて、とても手ごたえを感じる。介護予防という、非常に重要な課題に対して、ダーツは色々な面で貢献できると思う。」
【2024年9月18日 放送】