今回の衆院選で激戦が予想されるのが広島5区です。かつて、その地域を地盤とした元衆議院議員、亀井静香氏も選挙に向けて動いています。
10月6日、庄原市で決起集会を開いた立憲民主党の佐藤公治氏。選挙を前に自身の思いを支援者に訴えました。
■立憲民主党・前職 佐藤公治氏
「(現在の)政治と社会は本質を見たときに不健全なことだらけ。その不健全な土台をどう変えるか、それが私のやるべきこと」
その会場に現れたのが、元衆議院議員の亀井静香氏です。旧広島6区を地盤とし、2017年に政界を引退。その後の選挙戦では、佐藤氏を応援しています。今でも庄原で絶大な影響力を持ちます。
■亀井静香氏
「公治さんはナイスガイ。簡単な言葉で言うとナイスガイ。こういう男を出さないでどうするんですか」
前回は約4600票差の接戦を制した佐藤氏…。亀井氏は、今回も厳しい選挙戦になるとみています。
■亀井静香氏
「佐藤さん、一軒一軒回っているか?」
■立憲民主党・前職 佐藤公治氏
「はい!」
■亀井静香氏
「油断はなりませんぞ。窮鼠猫をかむという話がある」
区割り変更により、広島5区は旧6区を引き継ぎ、尾道市、庄原市、世羅町など7つの市町が対象となります。これまで3つの選挙区に分かれていた三原市の全域も対象となり、新たに尾道市瀬戸田町が加わります。
これまでに立候補を表明しているのは、立憲民主党の前職・佐藤公治氏、自民党の前職・小島敏文氏、共産党の新人・猪原真弓氏の3人です。
衆議院が解散した9日の夜、さっそく広島に戻った自民党の小島敏文氏。
■自民党・前職 小島敏文氏
「さあ勝負だ。大変だよ、厳しいね。今までで一番厳しいのではないか。しっかり頑張って訴えていきます。広島5区から政権与党が無くなくなると困るし、そういう意味では責任も重いので、頑張っていきたいというふうに思っています」
11日、尾道市に事務所を開きました。過去4回の選挙では小選挙区で敗れ、比例で復活。しかし、今回は、小選挙区のみでの勝負です。党の政治資金問題といった逆風も吹くなかでの選挙戦となります。
■自民党・前職 小島敏文氏
「ここ(広島5区)がしっかりすれば、元気になれば、私は日本全体は元気になるという信念にもとづいて活動している。もう背水の陣です。どうしても引き続き頑張りたい」
亀井氏の応援を受ける佐藤氏については、「そろそろ乳離れしないといけない」と批判します。
■自民党・前職 小島敏文氏
「(亀井氏の佐藤氏への応援は)僕にとっては本当にしんどい。1対1でやりたい、正々堂々と」
一方、共産党から立候補を予定している新人の猪原真弓氏。
■共産党・新人 猪原真弓氏
「退職してから何か世の中の役に立つことがしたいと思っていたので、これがいい私にとってのステージだと思う」
亀井氏について「関心はない」と言います。県内で一番広い選挙区を回りながら、給食費無償化や戦争反対などを訴えることにしています。
■共産党・新人 猪原真弓氏
「次世代を担う子どもたちのために暮らしやすい、お父さんやお母さんたちが生活しやすい状況を作っていく」
激戦が予想される広島5区。10月15日の公示を前に、戦いは熱を帯びています。
【2024年10月11日 放送】
この記事の動画はこちらから再生できます