広島テレビのアナウンサーが、気になるテーマを自ら取材して、お伝えする『アナたにプレゼン』。澤村優輝アナウンサーが、現在広島パルコで行われている「読書の秋」にピッタリのイベントについてお伝えします。
広島パルコで行われている『BOOK PARK CLUB』は、2024年で3回目で、本好きの、本好きによる、新たな本との出会いを求めるイベントとなっています。会場には、広島ではなかなか見かけないユニークで刺激的な本など、3000冊以上が揃っています。
今回の企画の目玉が『ZINE(ジン)』です。ZINEは、マガジンの「ジン」が由来です。大まかには、大手の流通ルートに乗らない出版物で、本を作りたい人が好きなように制作できます。ルールがないため、とにかく自由に表現できることが魅力の1つとなっています。
広島にまつわる本では、広島駅の変遷をまとめています。その中身の一部を見ていくと…
広島駅南口の様子が掲載されており、喫茶店からコンビニエンスストアに変わっていったというように、その時々の風情を映し出しています。
現在、『ZINE』が出版界でかなり注目されています。今回は『ZINE JIN CLUB』と題して、印刷会社の中本本店とBOOK PARK CLUBがコラボレーションし、制作者を募集し ました。
川西幸一さんが持っている本は文庫本サイズですが、実は平行四辺形の形をしています。このように規格外で作りたい本を、少ないロッド数から作り出すことができることも『ZINE』の魅力となっています。
本には、道端に落ちていたゴミや転がっていたものを撮影し、その裏側を想像したり、その先を考えてみたりなど、愛着が湧いてきたりするかもしれない1冊になっています。本の形だけでなく中身も特徴的ですが、このような記録をしたい人が、その思いのままに一冊仕上げました。今回、その思いを形にするために、印刷会社と出版のプロが完全サポートしたという企画になっています。
また、CDのケースより少し小さめの正方形の本があります。題名は『子育てをがんばる人たちへ』とあり、元々インスタグラムに投稿されていたものをまとめた本です。
それぞれの写真に一言書いてあり、それだけでその日のストーリーがわかる1冊で、子育ての日常を非常にユーモラスに切り取った1つの作品です。
さらに、『ゆれる』というタイトルの箱の中には…
後ろが透ける素材のカードに印刷された絵が入っています。
このカードは、元々個展を開催した作品の図録になっており、それを透明なシートに印刷することで、自分の好きなよう重ねて楽しむことができます。図録の出版物は、本として作品が印刷されるものがほとんどです。『ゆれる』にはおよそ30枚が入っているため、お好みで重ねて自分なりの図柄を作ることができます。できた図柄を額縁に入れるなど、様々な楽しみ方があります。
主催の今田順さんは「深く考えずふらっと来れば、手に取る本で自分の心の状態が分かったりします。たくさんの本を浴びに来てください。立ち読みしている書店らしい風景を見るのが、僕は好きです。」と話していました。
『BOOK PARK CLUB』は、10月21日月曜日まで行われます。詳しい内容は、インスタグラムでチェックしてください。読書の秋に、個性的な本も手に取ってみてください。